番組
帝王切開による出産の場合、
手術による母体回復のためふつう分娩に比べ
入院期間が長くなります。
■帝王切開後の入院生活
入院日数は、術後の経過にもよりますが7日間。
栄養補給や子宮収縮を促す点滴は1日目のみと短縮になりました。
以前は、約2日絶食のこともありましたが、
早期から食事も可能となっています。
病室に戻り3時間で果汁開始。
6時間以降全がゆ その後 普通食へ
また、術後の早期回復を目指して初回歩行も早期開始します。
■術後の痛みをやわらげるために
痛みを和らげるために硬膜外麻酔や
内服の鎮痛剤などを使用します。
キズや後陣痛の痛みと付き合いながら
育児開始する必要があります。
痛みは無理に我慢せず医師やスタッフに相談しましょう。
緊急帝王切開となった場合は経緯も含め出産について
説明が行われ、産後の心のケアにも配慮が必要です。
帝王切開した方の入院中の面会は
痛みなども考慮し、出産後数日経過した頃
短時間で済ませましょう。
帝王切開の痛みを和らげ、産後の母体回復の助けとなる
麻酔があります。
一方で、帝王切開手術への不安を持つ人も多くいます。
■どんな不安?
・腰椎・硬膜外麻酔時の痛み
・カテーテル留置について
・産後の痛みなど
■硬膜外麻酔
手術後の痛みをとるために、硬膜外腔にカテーテルを
留置し、ボトルから薬を持続的に入れていきます。
痛みや体の症状に合わせ薬の量を調整できます。
■産後の痛み
帝王切開手術の創部や後陣痛(子宮収縮)
痛みによっては座薬や内服の鎮痛薬を組み合わせることもあります。
母乳への移行する薬の量はごくわずかで
乳児への影響はほとんどありません。
また、硬膜外麻酔を使用できない場合も
様々な対処法で痛みの軽減を図ります。
■術後の痛みを軽減する重要性
早期に動くことで回復につながります。
そのためには、早期離床や飲食開始が必要で
回復力の強化に努めましょう。
■術後鎮痛の重要性
●血栓症の予防
●慢性痛(術後の痛みにより長期に続く)の予防
不安を解消し、安心して出産に臨むことが大切です。
帝王切開による出産は、約半数が緊急帝王切開で
妊娠・出産を望む場合、帝王切開についての基礎知識は必要です。
■帝王切開の麻酔
帝王切開手術の第一選択は腰椎麻酔(正式には脊髄くも膜下麻酔)
硬膜内に針をさし脊髄そばに直接薬を入れます。
■腰椎麻酔の特徴
○薬の量が少なくてすむ
○効果発現が早く比較的確実
○お母さんの意識がある
○赤ちゃんへの麻酔薬の影響がほとんどない(産声を聞くことができる)
一方
○足のしびれ、大きな息がしにくいなどの症状がある
○痛みはないが、お腹を触られる感覚がわかる
■腰椎麻酔ができない場合
○出血多量による血圧低下
○血液が凝固しにくい
○針を刺す皮膚に感染(化膿)がある
○意識がないなどで協力が得られない
■全身麻酔
全身麻酔の薬は胎盤を通して赤ちゃんへ
産声を聞くことができず、出生後呼吸管理が必要な場合もあります。
( 新生児センター医師がサポート)
■安心して出産にに臨むために
出産に不安は禁物。帝王切開や麻酔の不安や心配は
かかりつけの医師に相談しましょう。
分娩の過程で緊急の帝王切開が
必要になる場合があります。
■緊急帝王切開が行われる場合
○赤ちゃんの状態の悪化
○破水後の感染症
○妊娠高血圧症候群の急激な悪化
○分娩が進まず母子に影響がある
母子の安全を第一に考え出産方法は選択されます。
■帝王切開による出産後の注意点
○弛緩出血(多量の出血)
○子宮収縮がうまくいかない
○手術後の感染症
帝王切開による出産の場合、産後母体の回復期間が必要なため、
普通分娩にくらべ入院期間は長くなります。
分娩方法についての疑問や不安は
かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。
新しい命を産みだす出産。
帝王切開は赤ちゃんとお母さんの命を守るために
大切な出産方法の一つで
誰にでも起こりうる場合があります。
■経膣分娩
子宮から産道・膣を通じて胎児を出産すること
■帝王切開
腹壁と子宮を切開し、胎児を直接娩出する出産方法
胎児や母体の状態で経膣分娩が難しいと
判断される場合に行われます。
最近では帝王切開による出産は増加傾向にあります。
■選択的帝王切開(予定帝王切開とも呼ばれる)
胎児や母体の妊娠経過を考え、あらかじめ日程を
決めて行うもの
■帝王切開による出産の可能性
○逆子
足位(足が下向き)や横位(横向き)の場合
胎児は頭が一番大きいため安全性を考慮
○以前の出産が帝王切開だった
前回出産の経緯や術後の経過を元に決定
*逆子や2度目以降の帝王切開の場合
妊娠38週頃に予定帝王切開を行います。
○多胎妊娠(双子以上)
○前置胎盤
*妊娠37週頃予定帝王切開に
帝王切開は家族や周囲の理解が必要です。
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