去年7月の熊本豪雨。被災した球磨村唯一の診療所には20年以上、地域に寄り添い続けた医師がいる。被災直後に診療を再開し、避難所で体調を崩した人や家を失って不安を抱える人たちを支え続けた。 しかし、大規模な治水対策、災害への恐怖、新型コロナ、高齢化...この1年で住民は「故郷を去る」など様々な選択を迫られた。こうした現実と向き合いながらも、地域医療を守り続けた小さな診療所の1年の記録。