【2020年7月】熊本豪雨から5年「まだ5年かという感じ」
死者・行方不明者69人を出した熊本豪雨から4日で5年です。
被災地は朝から鎮魂の祈りに包まれました。
25人が亡くなった球磨村役場では朝から役場で犠牲者への黙とうが捧げられました。
献花に来た男性は、「まだ5年かという感じ」「献花だけでもちゃんとして供養したい」との声が聞かれました。
熊本豪雨では7400棟を超える住宅が浸水しこの1年で多くの人が生活再建をはたしましたが、現在も27世帯49人が仮住まいを続けています。
5年前に氾濫した球磨川支流からほど近い距離にあり、今は更地となった特別養護老人ホーム「千寿園」がありました。14人の入所者が犠牲になりました。
5年前、「千寿園」は1階部分が水没し職員が上の階へ高齢の入所者を避難させるなど懸命の対応が続いたと言います。
更地になった「千寿園」には花を手向けに訪れる人の姿がありました。
訪れた近くの住民は「生き残った人たちはこうやって頑張っているよと伝えたくて来ました」と話していました。
千寿園は被災後、プレハブの仮の施設を経て近くの高台へと移転しています。
熊本県が先月公表した最新の推計人口によりますと、球磨村は豪雨前の3212人から1622人と半減し人口流出という新たな課題も突きつけられています。
4日夜には、住民たちが犠牲者14人分の竹灯籠を灯すことにしています。