復旧費用次第で“閉業”も検討…大雨で繁華街の地下店舗では大きな被害
8月10日から11日にかけての記録的大雨について、国は激甚災害に指定する方針を示しています。熊本県内では4人が亡くなり1人が今も安否不明のままです。
住宅被害は、20日午後3時の時点で全壊や一部損壊などが128棟、浸水被害が5149棟となっています(床上2377棟床下2772棟)。
この大雨で熊本市の繁華街の地下にある店にも浸水する大きな被害が出ました。復旧にかかる費用によっては閉業を考えている店もあります。
■永島由菜キャスター
「多くの人でにぎわう街中ですが、地下で営業するお店では、現在も排水作業が行われていて臨時休業中です」
下通アーケード地下1階の「キクタシューズ」では、記録的大雨の影響で店内は約30センチ浸水しました。当初は長くても1週間ほどで再開できる見通しでしたが、20日時点でも臨時休業しています。
★キクタシューズ 菊田康宏取締役
「どうしても雨が降ったりすると増えたりとかですね。そういうのをね、ちょっとまだ様子見で(ポンプを)つけてます。」
また、現在も店内の湿度が高く、扇風機や除湿機を使って乾燥させている状況。9月の再開を目指すことになりました。水に浸かった約350足の靴は廃棄する予定です。
★キクタシューズ 菊田康宏取締役
「(損失は)一応靴だけで500万とかぐらいはなると思います。やはりまわりのお店はもう再開されているのでちょっと取り残された感じがあるので少し寂しいですね」
また、熊本市中央区手取本町の地下にある「隠れ家酒場にじいろ」では、大雨から9日たった19日も床にものが散らばり、壁には水が押し寄せたあとが残っていました。大雨が降った当日、店は営業していましたが、浸水が始まったため急きょ閉店。あっという間に水があふれてきたといいます。
店内は1.5メートル近くまで浸水し、物が散乱。業務用の冷蔵庫が倒れるなどしました。さらに、トイレは天井近くまで水に浸かり一時使用できなくなったほか、食料品や調理器具は多くが水没しました。18日にエアコンが復旧しましたが、電気設備も浸水したため、火災の危険があるといわれ、不安を感じています。この日は業者に来てもらい、冷蔵庫やコンロなどの機器の動作を確認していました。
10月上旬の再開を目指していますが、冷蔵庫やコンロなどの機器が復旧するかどうかはわからず、費用次第では店を閉じることも検討しているということです。