熊本市電で廃止方針の交通系IC「思っていたより費用安かったので存続一択!?」
熊本市が廃止の方針を示していた市電の交通系ICカードについて、更新費用を精査したところ、タッチ決済のみの場合との差が大幅に縮小したことがわかりました。
これは熊本市交通局が開いた審議会で報告されました。それによりますと現在利用が可能な交通系ICカードとタッチ決済、それにくまモンのICカードをそのまま更新する場合、これまで約2億円かかるとしていましたが、改めて精査したところ、従来より安い機器が開発されるなどしたため、5000万円安い1億5000万円ですむことがわかったということです。
また交通系ICカードを廃止し、路線バスと同じシステムに更新した場合は、逆に従来の試算より3000万円多い1億4000万円かかり、その差は1000万円まで縮まったということです。
さらに交通系ICカードを更新する場合には最高で3分の1まで国の補助が見込めますが、タッチ決済などでは補助はないということです。
このほか交通系ICカードとくまモンのICカード定期券がどちらも使えるシステムも検討されましたが、こちらは2億円以上かかると試算されました。また熊本市交通局が行ったアンケートでは利用者、乗務員ともに交通系ICカードを残して欲しいという意見が最も多かったということです。
■審議会・新改敬英会長
「個人的な意見ですけれどもパターン①(交通系IC含め更新)一択ではないかと思うんです。資料を拝見する限りではどう考えてもパターン①しかない選択肢になっています」
熊本市交通局では、これらの意見をもとに年内に結論を出すとしています。