通りすがりに「助けて!」燃える住宅に入り1歳の幼児ら3人を救出した女性を表彰
住宅火災で3人を救出した熊本市の女性が表彰されました。通りかかったときに家の中から聞こえた助けを求める声に反応したということです。
「尊い人命が救われました。よってその功労を称え、ここに感謝の意を表します」
熊本市消防局西消防署から感謝状を贈られたのは熊本市のパート従業員、井上ともこさん(56)です。
井上さんはことし4月27日午後3時ごろ、熊本市中央区島崎を歩いていたときに2階建て住宅の中から聞こえた「助けて」という声に反応し、鍵が開いていた玄関から中に入りました。煙が充満する中で井上さんが見たのは、火が出た電子レンジの消火活動をしようとしていた女性と、その近くにいた1歳の幼児、それに祖母でした。
自身も煙で息が苦しくなる中、井上さんは「逃げることを優先してほしい」と冷静に呼びかけて3人を避難誘導し、また初期消火を行いました。3人にけがはありませんでした。
■井上ともこさん
「体が勝手に動いてて特別なことをしたという自覚はないんですけど、表彰していただきありがたい。人命が一番大事と思ったので(家の中に)いらっしゃる方を外に出すことに一生懸命だった。皆さんとにかく無事でよかったなと思うだけ」