地震で我が子失った両親 「晃の米」田植えで思い語る

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熊本 2024.05.06 20:21

熊本地震でわが子を失って8年。両親が手がける阿蘇の田んぼに、様々な縁が結ばれていました。

5日、6アールの水田で田植えをしたのは大和卓也さん(65)。苗には特別な思いが込められています。


■大和卓也さん(65)
「あの子は種まきから植え付け、最後の収穫、そこまでずっと関わってくれてましたんで」


8年前の熊本地震で土砂崩れに巻き込まれ、命を落とした二男の晃さん。
地震の1週間前には、コメ作りの始まりを告げるモミまきを手伝ってくれました。
両親は、息子が亡くなった年に育った稲穂から種モミをつくり、8年の間つないできました。

長男の翔吾さんにも、弟と手伝った思い出が息づいています。


■晃さんの兄・翔吾さん
「懐かしい気持ちはありますね。田んぼに足入れる感覚とか、土の感覚は思い出深いと思います」

地震後、講演活動を始めた両親。その話を聞いた人たちがコメ作りにも参加していました。
緒方太郎キャスターも田んぼの中へ…。



■緒方太郎キャスター
「少しだけですが、参加させていただきました。晃さん含めてみんなでこの米を育てていくという思いがしました」

■大和卓也さん(65)
「私が動ける間はずっと続けていきたいと思いますし、晃がつないでくれた縁かなと思っていてこれからも大事にしていこうかなと思います」