【ふるさと納税】返礼品のコメに地元産が含まれず?村議会で追及

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熊本 2025.09.17 18:54

利用している人が多いふるさと納税。その返礼品をめぐって、熊本県の村が揺れています。議論となったのは「コメの返礼品」です。17日の西原村議会で、この返礼品に地元産のコメは含まれていないのではないかとの追及がありました。

ふるさと納税の返礼品として人気が高いコメ。そのコメをめぐり議論が巻き起こったのは、西原村議会の一般質問です。村がふるさと納税の返礼品として提供した「阿蘇の輝き」について、ある問題が追及されました。



■西原村議・堀田直孝議員
「阿蘇産ってどこ産ですか?阿蘇郡もいっぱいある。西原産は含まれているんでしょうか?」

ことし1月から3月に発送された返礼品のコメの中に、西原村で生産された米が入っていないのではないか。この指摘に、吉井誠村長は…。

■西原村・吉井誠村長
「JA阿蘇から出荷された米であり、西原村産を含む熊本県産ということで出しておりまして」


返礼品は、JA阿蘇で集荷されたコメで、管内である西原村も含まれていると説明しました。これは返礼品として、ルールに違反していないのでしょうか。

ふるさと納税を管轄する総務省の基準では、地場産品として返礼品を提供する際は、その自治体で生産されたものとしています。一方、流通する上で他の産地との混在がやむを得ない場合は認めるとしています。



■西原村・吉井誠村長
「ハナから産地偽装(の指摘)とか、なんでだろうという感じがあったんですけど、JA阿蘇産の出荷証明付きのコメなので問題ないと認識しています」

返礼品をめぐる議論。西原村では今後も議会などに丁寧に説明したいとしています。

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
阿蘇の輝きをめぐっては、別の指摘もありました。去年、災害時の備蓄用として予算化して購入したコメを、村が1か月足らずで返礼品に転用していたといいます。

■西原村議・堀田直孝議員
「(一定期間保存後は)ふるさと返礼品(での使用)も一部は書いてありましたが学校給食、子ども食堂に使いたいと。一粒も使っていませんよね」



西原村では「企業との協定により災害時のコメの確保が可能となったため、備蓄米を放出した」と説明していますが、議会で決まった備蓄米を別の形で使ったことに、今後も追及は続きそうです。