「指導から対話へ」熊本刑務所の取り組みがコンテストで全国一に

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熊本 2025.09.15 15:44

今年6月に「拘禁刑」が導入され、刑務所や少年院などの役割が変化を迎えています。全国の施設が取り組みをコンテスト形式で発表する大会が開かれ、熊本刑務所が全国一に輝きました。



13日、東京に集まったのは、刑務所や少年院など全国の刑事施設の職員です。「拘禁刑」の導入に伴い刑事施設の役割が変化する中で、先進的な取り組みを共有しようと法務省矯正局が初めて開いたコンテストです。テーマは「更生を信じる力で、もっと安全で豊かな社会を」。全国84の施設から予選を勝ち抜いた11施設が、地域や施設の特性に合わせた更生プログラムなどについて説明しました。



九州で唯一、発表に臨んだのが熊本刑務所です。去年導入した「リフレクティング」という対話を用いた取り組みを紹介しました。「リフレクティング」は北欧の精神医療の現場で生まれた話すことと聞くことを切り分けた対話を繰り返すプロセスです。狙いは受刑者が自身に必要な言葉や考えを選び取ること。

担当職員が従来の「指導」から「対話」に変わった戸惑いもまじえながら発表しました。

「グッドチャレンジ大賞は…熊本刑務所です」

見事、熊本刑務所が最優秀にあたる「大賞」に選ばれました。対話の重要性や他の施設でも展開しやすいことが評価されました。



■熊本刑務所・大坪誠所長
「対話はどこでもいつでも誰でもできる。ただ今までなかなか対話できる環境になかった。刑務所の特殊性もありそこが今回大きく評価されたところ」

全国の施設でも徐々に取り入れられつつあるリフレクティングの取り組み。今回の受賞をきっかけに「熊本モデル」がさらに広がるかもしれません。