「観測史上初」九州南部が単独一番乗りで梅雨入り 気象予報士が解説
(緒方太郎キャスター)
16日、九州南部の梅雨入りの発表がありましたね。
(北島茂 気象予報士)
九州南部の梅雨入りは平年より2週間早く、沖縄と奄美より先に九州南部が全国一番乗りで梅雨に入ったのは、70年以上の観測の歴史の中で初めてのことです。熊本県は九州北部に分類されるため、16日は雨が降りましたが梅雨には入っていません。
(緒方太郎キャスター)
熊本県の今年の梅雨にはどんな傾向がありますか?
(北島茂 気象予報士)
民間の気象会社・ウェザーニューズによりますと、梅雨入りは6月4日の予想で平年並みとみていますが、梅雨明けは7月14日の予想で、平年より5日早く、ことしはやや短い梅雨となるかもしれません。
ただ、梅雨の降水量は、平年並みか多い予想ですので、油断はできません。
(緒方太郎キャスター)
5年前には熊本豪雨を経験した県内。備えが進められています。
【VTR】
5月14日、県防災センターで5年前の熊本豪雨を教訓に地図を使っての訓練がありました。天草市と上天草市、水俣市や芦北町、津奈木町の5つの自治体のほか警察や消防、自衛隊なども参加し、豪雨によって河川の氾濫や土砂崩れなどの災害が発生したとの想定で行われました。
県によりますと、今回の訓練では行政機関が災害の発生を共有するシステムの履歴や電話対応の記録を1つ1つチェックし、対応や判断に誤りが無かったか点数を付ける新たな評価方法を取り入れました。点数化することで、各自治体が課題を把握しやすくなるということです。
■熊本県知事公室 危機管理防災課・三家本勝志 特別顧問
「救助する前に危険な地域にお住まいの方々が(既に)危険な地域から逃げているということが最も大事だと思います。実際に大雨が降った時には躊躇なく避難をしてください」
【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
私たち個人としても、梅雨に入って慌てないよう備えを始めたいですね。
(北島茂 気象予報士)
今のうちからできることをまとめました。
「避難場所や避難経路を家族で話し合っておく」
通れなくなる経路があることを想定して、2~3パターンあると安心です。
「家の周りの側溝は流れているか」
今後はムシムシした日が続きますので、
「エアコンの動作確認をしておく」ことも大切です。