江津湖遺跡群内で約1600年前の遺跡発見
熊本市東区の江津湖遺跡群内で約1600年前の遺跡が見つかり、20日、報道向けに説明会が行われました。
■前田清鈴記者
「熊本市東区の江津湖遺跡群で、こちら約1600年前の石棺が見つかり、中には人骨や 副葬品が入っていたということです」
江津湖遺跡群は、下江津湖東岸を中心に広がる縄文時代から近世にかけての遺跡です。このうち、熊本市動植物園近くの水源地遺跡では1972年からの調査でおよそ20基の周溝墓が見つかっています。
今回、6月上旬から配水管の工事に先立って行われた熊本市による調査で、埋葬する人を四角い溝で囲った方形周溝墓が発掘されました。
方形周溝墓はおよそ1600年前の古墳時代中頃に作られたもので、2基の石棺からそれぞれ人骨の一部が確認され、1つの石棺からは副葬品とみられる短剣やヤリガンナなど合計5点が入っていました。
熊本市文化財課によりますと、人骨や副葬品が保存されている例や、石棺の内部に炭を敷いている例は珍しいということです。
また、2基の石棺は良好に保存されていたため、古代の葬送する様子を復元し、他の地域との比較分析に役立てていきたいとしています。
■熊本市文化財課 金田一精さん
「熊本市の文化財としては、一つの有効な事例として今後そういう市民向け講座や展示会で、皆さんにまたお知らせできたらなと思っています」
方形周溝墓は今月24日に一般公開され、午前10時からは熊本市文化財課による説明会が行われます。