国道57号の対向車線逆走で女性死亡させた罪 男に執行猶予付き判決

この記事をシェア

  • LINE
熊本 2025.11.18 18:53

去年、南阿蘇村で起きた交通死亡事故で判決です。過失運転致死の罪に問われた男に対し、熊本地裁が執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。


判決によりますと、宇城市の増永幸輝被告(23)は去年10月、南阿蘇村の国道57号を車を運転して走行中、片側1車線の道路を2車線と思い込んで対向車線を逆走。車と正面衝突し、運転していた森光惠さん(当時72)を死亡させたとして過失運転致死の罪に問われています。

これまでの裁判で増永被告は「衝突直前の記憶がない」と供述し、光惠さんの車に気づかなかった理由は明らかになっていません。検察側はスマートフォンを見ながら運転し、前方を見ていなかったと主張していました。



18日の判決で熊本地裁の賀嶋敦裁判官は「事故を起こす前に対向車と数台すれ違い、片側1車線と認識するのは困難ではなかった」と指摘。一方で「スマートフォンを注視していたとは証拠上認められない」などと述べ、禁固2年執行猶予4年の判決を言い渡しました。(求刑:禁錮2年)

判決を聞いた森さんの娘の文香さんは。


■森文香さん
「法廷でも加害者は一生償っていくつもりだと言っていた。自分の力でどう償っていくのかというのを改めて私たちに考えた上で話してほしい」