【参院選】選挙も「デマ」にご用心!熊本選挙区候補者の有権者へのネットアプローチ

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熊本 2025.07.11 20:37

いまや欠かせないネットを使った選挙活動。熊本選挙区の候補者の戦略は?選挙と切り離せないインターネット。熊本選挙区の候補者はどのようにして有権者にアプローチしているのでしょうか。


NHK党・新人 立花勝樹候補

NHK党・新人の立花勝樹候補のネット戦略は「拡散の呼びかけ」。自身でSNSを使って発信することはなく県内をバイクで回る姿を見かけた人にできるだけ拡散してもらいたいとしています。一人で県内を回りながら課題を掘り起こす「対話型選挙」を進める中で、訪れた様々な地域の人たちに自分の姿を発信してもらうことで支持を広げたいとしています。



自民党・現職 馬場成志候補

自民党・現職の馬場成志候補のネット戦略は「組織力」。県議などを中心とした「広報ネット戦略チーム」がYouTube広告などの新しい取り組みにも積極的に活動しています。また、今回は自民党県連として国政選挙では初めてとなる候補者の公式LINEを開設。‟プッシュ型”のお知らせで支持者に情報を隅々まで届けることを目指します。


参政党・新人 山口誠太郎候補

参政党・新人の山口誠太郎候補のネット戦略は「毎日更新すること」。党に所属する県内の議員やボランティアスタッフがSNSの撮影から更新までを担当し、インスタグラムを中心に集会や演説の様子をライブ配信するほか、遊説のスケジュールや訴えたい政策を掲載した画像を毎日アップ。多くの人に見てもらうため、支持者らに「いいね」や拡散を呼びかけています。


立憲民主党・新人 鎌田聡候補

立憲民主党・新人の鎌田聡候補のネット戦略は「県内全域への発信力」。限られた期間内に全ての有権者に会うことは難しいとして政策や人柄を知ってもらおうとインスタグラムを中心としたSNSを活用しています。集会や遊説の様子をライブ配信するだけでなく、選挙戦の裏側や普段の姿をアップすることで親しみやすい候補の姿を発信します。




選挙も「デマ」に注意

【スタジオ】
(飯田嘉太アナ)
いまや欠かせないネットを使った選挙活動。その一方で、ちまたで問題となっているのが「ディープフェイク」です。生成AIを悪用したものです。実際にご覧いただきましょう。

(岸田元首相の偽動画)
「コンビニエンスストア、コンビニと呼称される施設にて酒類と飲酒に伴って行われる軽食、いわゆるつまみを購入した後…」

(飯田嘉太アナ)日本テレビがニュースでも警鐘を鳴らしたこの動画。よく見ると口元しか動いていないのでフェイク動画の類になりますが、声も似ていて内容がもっと政治的な発言だった場合、信じてしまう人が多く出てきてしまう可能性も捨てきれませんよね。ネット上にあふれる情報、有権者はどのように見極めようとしているのでしょうか。


【VTR】
Q騙されないために気を付けていることは?
■20代
「情報を鵜吞みにせず色々調べてみて、その情報が正しいのか多角的に見て判断している」
「調べる力。ネットリテラシーを向上させて自分で考える力をつける」

■60代
「ネットでいろんなことを検索すると自分が検索した話題と同じものが次々と入ってくるのでこれは気を付けた方がいいかなと。あまり選挙に関することはネットでそんなに見てない」

【スタジオ】
(飯田嘉太アナ)
では何を気を付ければいいのか、情報セキュリティを研究している明治大学の湯淺墾道教授にお聞きしました。



デマ(ディープフェイク)が横行する理由は”アテンションエコノミー”(情報の優劣や真偽よりも人々の関心・注目を優先すること)が横行し、真偽を問わずとにかく人の注意さえ引き付ければよいというような情報が大量に出回るようになっていること。そして一定数「陰謀論」を信じやすい人たちが存在することなどを挙げています。

いわゆるバズリと言われるものですね。これは熊本地震の際に出回った嘘の投稿写真です。ではどう気を付ければいいのか。ディープフェイクと判断する材料はどんな所なのか聞きました。


湯淺懇道教授によると、ディープフェイクを見抜く材料は正直なところ、スマートフォンのような小さな画面で判断することは困難。情報を発信している人は誰か、というようなところに注意して判断するほかはないとしています。

(緒方太郎キャスター)
確かに大きなモニターでこうして注意深く見ていると見抜けるかもしれませんが…普段はスマートフォンばかり使っているので難しいんですね。では、騙されないようにするにはどうすればいいんでしょうか?

(飯田嘉太アナ)
湯淺教授は、騙されないようにするには、ひとつの情報源だけに頼らないこと。できるだけ多数の情報源を使うようにすること。YoutubeやXしか見ない人はだまされることにつながる危険性が高いとしています。

最近は新聞を読まないテレビも見ないといった方も多いので偏った情報だけを鵜呑みにしない心づもりが大切なのかもしれません。