「北区役所~熊本駅 所要時間短くなった?」開通した熊本西環状道路でタイム計測

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熊本 2025.11.18 19:35

(緒方大樹記者)
「抜け出せ!渋滞都市」。今回のテーマは新しい区間が開通した「熊本西環状道路」です。開通から約1か月が経過しましたがどのような変化が起きているのか調査してきました。



10月、新しい区間が開通した熊本西環状道路で期待される効果が。

■熊本市・大西一史市長
「国道3号を中心とする市中心部を走る道路の渋滞緩和につながる」

「渋滞緩和」です。国の調査では熊本市の主要渋滞か所は174か所。東京、大阪などの3大都市を除く政令指定都市の中でワースト1位なんです。(2025年9月時点)この政令市最悪の渋滞都市を抜け出すべく整備が進むのが熊本西環状道路。無料で走行できる自動車専用道路です。



総延長約12キロのうち、10月に開通したのは西区の花園IC~池上熊本駅ICの約4.6キロです。熊本市が開通効果として掲げるのが北区植木町の北区役所からJR熊本駅までの時間短縮。中心市街地を通らずに移動できることで、朝の通勤時間帯の所要時間が約64分から約34分に半減できると試算しています。



■緒方大樹記者
「時刻は午前8時すぎです。熊本北区役所から熊本駅までどれぐらい時間がかかるのか調査します」

調査開始。今回は国道3号を通り、西環状道路を使って熊本駅を目指すルートで検証します。ところが出発早々、国道3号で渋滞が発生。カーナビの地図が赤くなっています。



■緒方大樹記者
「ここから熊本西環状道路に入りますここまでの所要時間が約20分です」

まだルート全体の3分の1ぐらいしか進んでいませんがすでに20分が経過。熊本市の試算ではあと15分ほどで熊本駅に到着するはずですが…本当にたどり着くのでしょうか。



ところで、西環状道路の新区間開通にはもう一つ期待される効果が…。主要渋滞か所にも上がっている水道町交差点。ここを通過する車が1日4600台減るというものです。交通が分散することで渋滞が緩和され、通勤通学の妨げや物流の遅れが改善することも期待されています。

画面左側が開通前、右側がけさの水道町交差点です。一見すると大きな変化は見られません。毎日この近辺を走るドライバーは。



■タクシー運転手
「若干(国道3号の)車の流れは良くなったのかなというのは気持ちほどはある。ただ、時間帯や天候次第では読めないところもまだある」
「あんまり(車が減った)実感がないです。北区や西区に住んでいる人は便利が良いのではないか」

開通効果が中心市街地都まで広がるにはまだ時間がかかりそうです。

調査中の緒方大樹記者。いきなり渋滞にはまってしまいましたが、あと15分で熊本駅に到着するのでしょうか。西環状道路に入ると、信号もなく実にスムーズ。一定の速度のまま走り続け到着!果たして結果は?



■緒方大樹記者
「熊本駅に到着しました。所要時間は36分46秒です」

西環状道路の約8.6キロを走行した時間は10分程度。熊本市の試算プラス2分46秒という調査結果になりました。


【スタジオ】
(緒方大樹記者)
西環状道路に入ってからは一度も止まることなくスムーズで快適でした。

(緒方太郎キャスター)
一方で、水道町交差点の渋滞は狙い通りの効果が出ているという印象はありませんでしたね。

(緒方大樹記者)
西環状道路そのものの時間短縮はこの道路の利用者にとって喜ばしいことです。ただ、それだけでは限定的なので、やはり相乗効果として熊本市民の大きな課題である「市街地の渋滞緩和」へつなげることも重要です。熊本市は現在、水道町交差点の通過台数の変化などを含めて開通効果を調査していますが、その結果に注目です。