「百日せき」患者数 6月時点で去年の12倍超に…感染対策減も影響か

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熊本 2025.06.26 19:20

2025年の「百日せき」の患者が、すでに去年の12倍以上に急増し、重症化する乳児も出てきています。熊本県はコロナ禍で徹底されていた感染対策が減ったことも一因とみています。


細菌によって発病する「百日せき」。飛沫や接触から人にうつる感染症で、長い間激しいせきの症状が続き、特に乳児が重症化すると死亡することもあります。


全国的に患者が急増しています。熊本でも、去年は1年間で43人だったのが、今年はすでに500人を超えています。県内で唯一、小児集中治療室を設置している熊本赤十字病院によりますと、おもに生後1~2か月の乳児が重症化。ことしは11人が集中治療室に入ったということです。この多くが、これまでの抗菌薬が効かない「耐性菌」でしたが、全員が回復または回復傾向にあるということです。


日本小児科学会によりますと「耐性菌」に対してもワクチンは有効のため、生後2か月を迎えたら速やかな5種混合ワクチンの接種を呼びかけています。また抗体を高めるため小学校入学前の1年間と、11歳~12歳の2回の追加接種を推奨しています。

熊本県は、特に乳児のいる家庭では、感染対策をしっかり行うよう呼びかけています。