「町発注工事の2割受注」町職員と建設会社社長”贈収賄”容疑で役場へ捜査のメス

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熊本 2025.11.06 19:15

小国町の公共工事をめぐり飲食や宿泊の接待があったとして5日、町の職員と建設会社社長の男が逮捕されました。そして小国町役場に警察が家宅捜索に入りました。

【中継】
(緒方大樹記者)
私は現在、小国町役場の裏手に来ています。窓口が閉まった1時間ほど前に、こちらで動きがありました。
午後5時半ごろ、県警の捜査員が役場に入りました。現在も家宅捜索が続いています。公共工事をめぐる贈収賄事件で、小国町に捜査のメスが入りました。

【VTR】
収賄の疑いで逮捕された、小国町の前・建設課長小野昌伸容疑者(60)。贈賄の疑いで逮捕された建設会社「伊藤組」の社長伊藤英志容疑者(60)とともに6日、身柄を熊本地検に送られました。



小野容疑者は、建設課長を務めていたおととし6月から去年12月にかけて、伊藤容疑者から飲食や宿泊計29回、約52万円相当の接待を受けた疑いが持たれています。警察は、町が発注する土木工事などの指名競争入札への参加業者に、町の建設業協会に所属する伊藤組など9社を選んだ見返りだったとみています。



町によりますと、小野容疑者が建設課長を務めた3年間に町発注の工事は190件、22億5000万円あまりで、そのうち29件、約4億9000万円分を伊藤組が受注していました。5日夜、記者会見で謝罪した渡邉誠次町長。逮捕された2人が中学時代の先輩・後輩だったと釈明しました。

■小国町・渡邉誠次町長
「元建設課長からはおごったりおごられたりの関係だったと言われたので、お互いにそういう付き合いがあると聞いていたので、違法性はないのではないかと思っている」

一方、事実と判明すれば厳正に対処したいと話しました。町の住民は…

■町民
「びっくりした。え~と思って」
「よその所ではなんとなくそういうのはあるけど小国町でもあるのかという気持ちでしたね。どういう過程でそうなったのかは知りたい」

公共工事をめぐり、町に波紋が広がっています。



【中継】
(緒方大樹記者)
家宅捜索は、4時間から5時間ほど続く見込みです。小野容疑者が建設課長を務めた3年間の町発注工事のうち、伊藤組が受注したのは2割前後です。警察は、ほかの入札にも問題がないか、資料などを押収して調べるものとみられます。