水前寺菜の湯豆腐にレモネードも 2か月で2万人以上来場「和食展」の魅力

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熊本 2025.09.12 19:45

熊本市現代美術館で開催中の「和食展」。会場では和食の歴史や食材など約400の展示を通して縄文時代から近代の和食の変遷を見ることができます。


展覧会を監修した一人、国立科学博物館の國府方吾郎さんです。

■国立科学博物館・國府方吾郎博士
「毎日何気なく食べている食材にも歴史的な科学的な背景があることを知ると食に対する認識も違ってくるかもしれない。日本の生物多様性がもたらした食材と日本人の知恵がかけ合わさって和食ができた。そんなことを一般の多くの方々に知っていただきたい」

展示の一つが和食に欠かせない食材の野菜です。中でも、日本各地で古くから栽培が続く伝統野菜は土地の食文化と密接に関わります。そのうちのひとつ、18世紀ごろに中国から日本へ伝わったといわれる水前寺菜。葉の裏の鮮やかな紫色が特徴です。この伝統野菜を新たな形で提供する店があります。



水前寺菜を練り込んだ湯豆腐に…。水前寺菜のシロップを足すレモネード。

■平井友莉アナ
「おいしいです。さっぱりとしていますね。黄色とピンクの色合いを目で見て楽しめるのもいいですね」

水前寺菜は、現在も地域の人が豊富な湧き水を使って栽培を続けています。細川家が茶席で茶花として使い、愛された水前寺菜。新たな形で「伝統」は「未来」へ。

■水前寺ギャラリー茶寮松柏・市丸耕太郎代表
「伝統野菜といわれるので、これからも引き継いでいくのが私たちの使命だと思う」

和食展の会場では様々な地域の伝統野菜について学ぶことができます。展覧会は9月23日まで、熊本市現代美術館で開かれています。