【防災術】避難所生活「知っとけばよかった」あるもの活用!防災教室

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熊本 2025.08.13 20:52

「しほママの防災術」、防災士の柳原志保さんとお伝えします。
今回のテーマは「避難所の過ごし方を考えよう」です。

今回の記録的な大雨の時も最大で35市町村・1979人の方が避難しています。災害について県民の皆さんの関心が高まっているのではないかと思います。避難所での生活はあるものを活用する工夫が大切です。7月、球磨村の子どもたちと避難について考える防災教室を開きました。

球磨村にある小中一貫の球磨清流学園です。夏休み中の小学生約60人が集まりました。こちらの学校では防災教育に力を入れていて、定期的に避難訓練を行ったり、非常用持ち出し袋の中身を考えたりしています。5年前の熊本豪雨の教訓を活かそうという取り組みですね。

この日、みんなと学んだのは「避難所での過ごし方」について。

■防災士・柳原志保さん
「ここは避難所です。たくさんの人がいます。赤ちゃんもいます」

まずは体育館のかたい床に寝て、避難生活を想像します。

■児童
「なんかうるさいから夜眠れそうにないなと思った。」
「ご飯が食べられなくなったら腹も減るし何も飲めないし…」

(柳原志保さん)
子どもたち、たくさんの意見を出してくれました。私は東日本大震災の時避難生活を経験したんですが、知っておけばよかった2つの工夫をお伝えします。

まずは「食事」。わたしがいた避難所ではパンが1週間続き、ありがたい一方で便秘になって辛かったんです。そこで、スナック菓子で簡単にできるポテトサラダに挑戦しました!

準備するものはこちら。
・スナック菓子
・お湯
・マヨネーズ
・好きな野菜(今回は食物繊維が豊富な缶詰のコーンを用意しました)

作り方は簡単!スナック菓子を袋に入ったままつぶし、好みによりますがスナック菓子の4分の1くらいのお湯をいれます。そうするとスナック菓子がふやけるのでマヨネーズと好きな具材を入れながらスプーンで混ぜてあっという間に完成です。

(永島由菜キャスター)5分あればできちゃいますね。

■児童
「おいしい」
「(他には)ハムとかにんじんとか入れたい。作るのがすごく簡単で避難所生活にも役立つと思う」

(永島由菜キャスター)
夏休みにおうちで作ってみるのも良さそうです。

続いては「睡眠」。避難所の床は痛くてとても眠れませんでした。さらに今の時期だと心配なのが熱中症です。そこでこの時期にぴったりのひんやり枕を作りました。

準備するものはこちら。
・ファスナー付きポリ袋
・水
・ペットのトイレ用シーツ
・フェイスタオル
・ごみ袋

まずはごみ袋の上にペット用シーツをおき、水をかけて吸収させます。そして水をかけた方を外側にしてタオルをくるみ、ポリ袋に入れます。するとひんやり気持ちいい即席まくらの完成です。

■児童
「気持ちいい~」
「ふわふわだし冷たいのでこの暑いときにぴったり」

最後に防災について学んだ感想を聞きました。

■児童
「もしもの防災のときにどうすればいいかがわかった。自分で作れることはする」
Q勉強した人を誰に教えたい?
「お母さんやお父さん、家族に教えたい」

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
子どもたちの意見がしっかりしていたのが驚き。熊本豪雨という大きな災害を経験して、日頃から防災教育に取り組んでいるからこそかもしれませんね。

(柳原志保さん)
覚えていてほしいのが「避難所はホテルではないということ」。もらえるのが当たり前ではなく、みんなで協力してつくる場所です。子どもたちにも「自分にできることを見つけて動く力」を育んでほしいです。

(永島由菜キャスター)
そして、防災について考える熊本県主催のイベントが8月23日(土)24日(日)に南阿蘇村の「熊本地震震災ミュージアムKIOKU」で開催されます。

柳原さんも24日(日)の午後2時から今回ご紹介したプログラムなど避難所が体験できるワークショップを行います。詳しくは「熊本地震震災ミュージアムKIOKU」で検索してください。