今回の大雨が「恵みの雨」となったのが、熊本の農産物です。熊本県によりますと、これまでにコメや果物などに少雨・高温による被害や、生育の遅れなどの報告はないということです。作物にとっては「恵みの雨」だと胸をなでおろしています。
そして、こちらにも恵みの雨となりました。熊本県が管理する6つのダムの貯水率が上がってきています。
午後4時現在の貯水率は、80%前半~100%近い場所もあります。特に雨量が多かった宇城市の石打ダムなど県の南部を中心に、ここ数日で上がってきています。
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▽市房ダム(水上村)88.8%
▽氷川ダム(八代市)97.5%
▽亀川ダム(天草市)91.4%
▽石打ダム(宇城市)83.8%
▽上津浦ダム(天草市)97.6%
▽路木ダム(天草市)99.5%
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一方で、過去にないほどの水不足に悩んでいるダムもあります。県北の菊池市にある竜門ダムです。菊池川の上流域の7月の降水量は89ミリと平年のわずか16%だったため、8日午後4時現在のダムの貯水率は57.4%に低下しています。(平年は約95%)
■菊池川河川事務所・上水樽昌幸所長
「過去にないくらい厳しい状況です。社会への影響を可能な限り低減したいと考えています」
8日はダムを管理する国の菊池川河川事務所や、熊本県と福岡県、農業関係者などが参加する会議が開かれました。渇水への対策として、上水道や工業用水、農業用水で20%から30%の節水を行うことを確認しました。今後、雨の量が増えてダムの貯水率が70%になった場合に、節水などを解除する方針です。