「31.5℃」何の数字だと思いますか?実は、緒方太郎キャスターが小学生だった30年前の、7月の熊本市の最高気温の平均です。
ちなみに30年前の8月の最高気温の平均は33.9℃だったんですが、ことし7月の最高気温の平均は9日までの時点で35.4℃。すでに30年前の8月よりも暑いんです。気温の変化とともに、子どもたちの登下校する姿も変わってきています。子どもを守るための学校の工夫とは。
熊本市南区の豊田小学校。登校中の児童たちは…日傘や、首を冷やす「冷却グッズ」を身に着けています。
■登校する児童
「気持ちいい」
「冷たくて気持ちいいです」
「ないと結構暑い」
冷却グッズを着用するようになったきっかけは…。
■豊田小学校・金野明日香 教頭
「本校は校区がとても広くて田んぼに囲まれている校区なので、日差しを遮るものもあまりありません.
熱中症で倒れてからでは遅いのでそうなる前に少しでも何かできる対策をというところで考えています」
1時間ほどかけて登校する児童もいる豊田小学校。去年は下校の途中、熱中症の疑いで具合が悪くなった児童もいたということです。そこで去年の2学期、冷却グッズの着用が可能であることを各家庭に知らせました。こちらの3年生のクラスでは児童の半数ほどが着用しています。
■担任
「おはようございます。では冷却グッズを集めます」
一つのかばんにまとめました。運んだ先は、保健室です。
■養護教諭
「ありがとう。また帰り持っていってね」
冷やすと繰り返し使えるこのグッズ。授業中は冷凍庫に入れておくことで、一番気温が高い時間帯の下校するときも冷たい状態で使えます。
■豊田小学校・金野明日香 教頭
「暑いのはどうしようもないので、できる工夫をみんなで考えながらちょっとでも快適に過ごせるように学校としてもやっていきたい」
年々、暑さが前倒しとなるなか、子どもたちを守るための対策が進められています。
熊本市教育委員会によりますと、暑さ対策として登下校時には帽子の着用や水筒の持参などの対策をし、日傘の使用などについて保護者から相談があった場合は柔軟に対応するよう各学校に通知しているということです。
県内では10日、7人が熱中症とみられる症状で搬送されました。重症者はいませんでした。