マイナ保険証"本格移行"も県内利用は約4割 従来の健康保険証はどうなる?
従来の健康保険証は12月1日で有効期限が切れ、2日から「マイナ保険証」に“本格移行”となりました。一方で、熊本県内の利用率は4割ほどにとどまっています。
■山本紗英子アナ
「熊本市マイナンバーカードセンターです。現在窓口も待合スペースも埋まっています。通常よりも混雑しているということです」
理由のひとつが…
■ 利用者
「マイナンバーカードの受け取りとマイナ保険証の登録」
これまでの健康保険証は1日で「期限切れ」に。2日から医療機関を受診する際にはマイナンバーカードと健康保険証が一体化した「マイナ保険証」が必要になりました。
■担当者
「『登録済み』になりましたので病院とか薬局でご提示いただけたら」
■登録にきた人
「これだけでいいの?すごく簡単」
先週は「駆け込み」もあったようで。
■熊本市 戸籍住民課・久門亨主査
「先日の週末はこれまでなかったくらいのたくさんの方が来られ、最大で3時間くらいの待ちが発生した」
厚生労働省によると、熊本県内でのマイナ保険証の利用割合は40.43%。全国平均より若干高いものの「完全移行」とは言えない状況です。(全国37.14%・10月末時点)
切り替え初日、医療機関では…
■永島由菜キャスター
「チラシを配るなどしてマイナ保険証の普及に取り組んできた熊本赤十字病院、利用率は全国を大きく上回る65%です」
機械にカードをセットし、顔認証か暗証番号の入力で受け付けができるマイナ保険証。スタッフにとっては手作業での保険証の情報入力が不要となり、負担軽減につながります。
■マイナ保険証の利用者
「簡単ですよ。暗証番号じゃなくても顔認証でもいけるから使い慣れたらどっちでもいいですけれどね」
「お薬情報とかも先生が見られるので作用とか見てもらえるので良いかなと思います」
一方で、こんな声も。
■利用していない夫婦
「(従来の保険証を)持って行ったら通らなくて使えなかったってニュースで見て、そうなると病気の関係上困るのでまだかなって話していた」
Q.切り替える予定は?
「いまのところないです」
これまでマイナ保険証に関する大きなトラブルは起きていないという熊本赤十字病院。今後もさらなる普及につなげたいとしています。
(溝江キャスター)
1日から本格移行したマイナ保険証のメリットはどんな点でしょう?
(永島キャスター)
主なものをまとめました。
1つ目は「データに基づきより良い医療が受けられる」という点です。本人の同意があれば過去に処方された薬や診療のデータを医師や薬剤師に共有し治療に役立てられます。
また、
②高額医療の限度額を超える支払いが手続きなしで免除される
③救急搬送中の適切な応急処置や搬送先の選定に情報が活用できるなどのメリットがあげられます。
マイナ保険証への切り替え方法です。
①医療機関や薬局にある顔認証付きのカードリーダーから登録
②スマートフォンやパソコンから「マイナポータル」にログインして登録
③セブン銀行ATMにマイナンバーカードを持参して登録
早ければ数分で終わるということです。
(溝江キャスター)
マイナ保険証がない人はどうすればいいでしょう。
(永島キャスター)
切り替えがまだの人は、健康保険組合や市町村などから送られている「資格確認書」を医療機関で見せれば健康保険証と同じ保険診療を受けられます。
また、従来の健康保険証も特例措置として2026年3月までは使用できるということです。
厚生労働省は引き続きマイナ保険証への切り替えを呼びかけています。