現職の警察官(48)不同意わいせつ疑いで逮捕「カメラ入れた会見」意義は

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熊本 2025.07.11 19:28

10日夜、県警が開いた記者会見。


■大島誠吾首席監察官
「誠に申し訳ございませんでした」

発表されたのは現職警察官の逮捕。不同意わいせつの疑いで逮捕されたのは、水俣警察署刑事・生活安全課の警部補・東和彦容疑者(48)です。

■緒方大樹記者
「警察官の東容疑者を乗せた車が出てきました。これから、身柄が熊本地検に送られます」

東容疑者は6月29日午後10時40分頃、八代市の路上を1人で歩いていた20代の女性の背後から近づいて口をふさぎ、数回にわたって尻を触った疑いがもたれています。女性が「痴漢にあった」と通報。防犯カメラの映像から東容疑者の関与が浮上し、警察が捜査を進めていました。


2人に面識はなく、警察は東容疑者が現場の近くまで車で来て、歩いて女性のところに向かったとみています。調べに対し東容疑者は「体に手が触れたのは事実ですが、わいせつなことはしていません」と容疑を否認しているということです。

■大島誠吾首席監察官
「事実関係を明らかにし、厳正に対処します。誠に申し訳ありませんでした」

水俣署ではわいせつ事案を含めた刑事事件を担当していた東容疑者。県警によりますと「今までの勤務態度は問題なかった」ということです。警察は、他にも被害がないか調べを進めています。

【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
この事件をめぐって注目されているのが、熊本県警の「情報発信のあり方」です。県警担当キャップの花木記者とお伝えします。

(花木瞳記者)
お伝えするのは「熊本県警の記者会見の意義は」。情報を受け取る県民のみなさんにも一緒に考えていただければと思います。

(緒方太郎キャスター)
こうして熊本県警がカメラを入れての記者会見を開くのは珍しいんでしょうか。

(花木瞳記者)
警察関係者に聞いてみたのですが、ここ10年程はなかったのではないかと話していました。熊本県警はカメラの撮影を許可するかどうかについて「個別の事案ごとに判断している」と説明しています。逮捕の有無で判断しているわけではないと話していますが、過去の事例をみてみると、現職の警察官が逮捕された場合には、カメラを入れた記者会見を開いていたことが多く、懲戒処分などの場合は、記者に口頭のみで説明する形が多かったようです。

地方行政にくわしい専門家に熊本県警の情報発信のあり方について聞きました。


■地方行政など専門 熊本大学・伊藤洋典教授
「目に見える形でオープンにすることが、情報を積極的に県民に伝えるという印象がある。できればこういう姿勢を今後多くの事案に関して継続してほしいと思う」

(花木瞳記者)
プライバシーを守りつつも県民からの信頼を回復するには、今回のような「積極的な言葉の発信」が大切だと感じます。