「熊本のお笑いの舞台」コロナ禍乗り越えたバー 笑顔とにぎわいの復活進む

この記事をシェア

  • LINE
熊本 2024.05.14 21:19

新型コロナが5類に移行して1年。逆境を乗り越えにぎわいを取り戻しつつある熊本市の飲食店を取材しました。

■登壇する女性芸人
「コバベヤ、お笑いライブにお越しの皆さま、こんばんは。出オチのクギタ、アヤです」



■男女コンビ
「あのね、シンデレラが靴を落とすシーンあるじゃん。あれ私やってみたい」
「あっ」
「あっガラスの靴を落としている。あのお姉さん、ウンコ踏んどらす」
「ウンコ踏んどらんわ!!」


ステージで披露しているのは、お笑い芸人によるライブ。会場となっているのは5年前、熊本市の中心部にオープンしたバー「ヤングサロン コバベヤ」です。バーを経営する深川良介さん。自らもお笑いライブに出演し、会場を盛り上げています。



■深川良介さん
「元々、僕が芸人を目指していた時期がありまして、お笑いのステージとかする場所がなくて困っていた自分たちがいたんですよね。いつか自分のお店で、どこでお笑いをしていいか、わからない若い子たちを集めてお笑いライブしたいってずっと思っていた」



オープンから2年が経つ頃には、熊本の若手芸人やアーティストによるライブは月に2回ほど開催。さらに頻度を増やそうとしていたところ、新型コロナの影響が重くのしかかりました。

お酒を提供し、ライブを楽しむこの店は、コロナ禍の約2年間、通常営業ができず、売り上げはほぼゼロだったといいます。

■深川良介さん
「コロナ禍になって基本的に営業できない日がほとんどでしたので、時短営業とか休業してくださいって形だったので、ほぼほぼ、営業どころかライブもできない日が続いていましたね」

深川さんは国の補助金を活用しながら、店を維持するためにこんな努力もしていました。

■深川良介さん
「アルバイトに出たりとか、肉体労働、体を動かすようなお仕事をしたり、何か月も。朝から夜までやっていました。お笑いライブもできない、そしてお店もできないということで、気持ち的には沈んでいました」


新型コロナの感染が国内で初めて確認された4年前の2020年。当時、熊本市の中心市街地の空き店舗は480店舗ありました。感染は拡大の一途をたどり、2022年には580店舗まで拡大しました。

当時の様子について、街の人は。

■街の人
「そもそも、街なかに来てなかったですね。出かけてないよね」
「人がほぼいなかったですよね」

■タクシー運転手
「人が少なくてね」
Qタクシー乗るお客さんは、当時どうでしたか?
「もちろん少ないです。人が少なければ」


そして去年5月、新型コロナが5類に移行。現在空き店舗の数は430店舗で、2年前と比べて150店舗減るなど街はにぎわいを取り戻しつつあります。

■街の人
「人とお食事したりとかは多くはなったので」
「街なかが活性化していると思います」
「お店の方で小さなセミナーもできるようになったし、もちろん対面で。私たちも、5類になって家族とかもあんまり敏感にならなくなりましたよね」


お笑いバー「コバベヤ」にもこの1年で客足が戻ってきました。店ではライブの回数を大幅に増やし、毎月10回ほど開催。コロナ禍ではできなかったSNSを通じた大々的な告知で、常連だけでなく新規の客の獲得にもつながりました。

■深川良介さん
「売り上げ的には、コロナ禍の時の3倍くらいになっているんじゃないですかね」

さらにうれしい知らせも…。従業員の濱口直美さんです。


■濱口直美さん
「5月1日に自分のお店を出すことになりました」

街なかに人が戻ってきた今、長年の夢だった自分の店をオープンすることを決めたのです。コロナ禍を経験した深川さん。店の経営に対する考えも大きく変化したといいます。

■深川良介さん
「またいつか人に会えなくなるんじゃないかという怖さがあるので、ちょっと大げさですけど、1日1日の営業とか、1日1日のライブへの思い入れが強くなったのは事実かなと思いますね」

戻ってきた街なかの活気。店には、きょうも笑い声と笑顔があふれています。