誤えんが原因で意識不明1年後に死亡…妻が熊本医療センターを提訴
熊本市の国立病院機構熊本医療センターに入院していた70代の男性が、誤えんが原因で意識不明となったのは病院の体制に問題があったとして遺族が損害賠償を求め病院を訴えました。
熊本地裁に提訴したのは県内に住む70代の女性です。訴状などによりますと、女性の夫は4年前に国立病院機構熊本医療センターでがんの手術を受けた後、食事をのどに詰まらせて意識不明になり1年後、死亡しました。
会見した女性によりますと、夫は脳梗塞の後遺症で食べ物などが飲み込みにくくなるえん下障害があったため、病院側に注意するよう伝えたものの考慮されず、医療事故につながったと訴えました。
■原告の女性
「1日3回365日3年間毎日続けた 誤えん予防の努力をたった1日で無にされた悔しさ。 それも病院の管理の下で起きたことが驚きであり、残念でなりません」
原告側は医療事故の究明が裁判の目的として請求額を明らかにしていません。提訴について国立病院機構熊本医療センターでは「訴状が届いていないので今の段階ではコメントできません」としています。