選挙2016

出口調査の分析

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有権者の選択は蒲島県政の継続でした。蒲島郁夫さん(69)は農業所得の向上や「くまモン」の活用による観光客誘致など、2期8年の実績を「良い流れ」だとして、さらに発展させると訴えました。陣営は有権者の反応に早くから手応えを感じていたようです。

それを裏付けるように、KKTと読売新聞社が共同で行った出口調査では、すべての世代で蒲島さんが6割から7割という高い支持を得ました。地域別得票数を見ても、各地でまんべんなく票を集めており(市郡別開票結果と得票率の表を参照)、大票田・熊本市でも得票率が6割あまりに達しました。熊本市は市長を3期務めた幸山政史さん(50)にとっては地盤のはずでしたが、その幸山さんに倍以上の差をつけ、得票は幸山さんが熊本市長選で獲得した票数を上回っています。

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出口調査から支持政党別の動向をみると、蒲島さんは自民、公明支持者の7割以上の支持を集め、支持政党がない、いわゆる「無党派層」も6割超が支持しています。自民、公明両党は蒲島さんを全面支援し、農政連や連合なども蒲島さんを推薦しました。政党や団体の組織的な応援が圧勝の一因だったことは間違いありません。

一方、今回自主投票で知事選に臨んだ民進党(民主、維新が27日に合流)の支持者では、蒲島さんと幸山さんとの差はあまりありません。

政治学者で東大教授だった蒲島さんは2008年の初当選後、中央公論で自らの勝因を分析し、「ダウンズの理論*」に従って保守色を薄め、革新色を強めるスタンスを貫いたと明かしています。3期目を狙った蒲島さんは、1期目より相当保守色を強めているといえそうです。

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蒲島さんは2期8年の県政で農業所得の向上やアジアとの定期航空路開設などさまざまな「華」が咲き、「3期目は大きな実がなる」と話しています。出口調査で蒲島さんに投票した人に投票に際して重視した問題を尋ねたところ、景気・雇用、医療・福祉などを重視したという結果が出ました。人口減少が進む中、若い人が県外に流出するのを防ぐ雇用のさらなる確保や「長寿を恐れない社会をどう実現するのか。これから具体的な成果が問われることになります。

*ダウンズの理論 右寄りの保守政党と左寄りの革新政党は、最も支持者が多い中道寄りに政策を変化させるという考え方。蒲島さんは中央公論で、「(自らの勝利によって)ダウンズの理論の正しさは実証された」と述べています。

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