熊本地震の記録

鶴屋百貨店が熊本地震で得た教訓を冊子に        2017年5月24日放送   

鶴屋百貨店は地震から1年後に、被災状況や営業再開までの道のり、全国からの支援の内容などの記録をまとめた冊子「熊本地震復興の歩み」を制作しました。11項目の「気づき、反省および教訓」をまとめています。

以下は教訓の全文です。

気づき、反省および教訓

地震発生後から手探りの状態で営業再開を迎えることができましたが、その間いろいろなことに気づかされ、多くの教訓を得ることができました。この教訓は次世代に伝えるとともに、この冊子を手に取られた方のお役に立てればと願いまとめました。

教訓1 早期の営業再開に努める

百貨店はサプライチェーンの最終出口を担っていると認識し、できるだけ早期の営業再開に努める。

教訓2 営業の形態には拘らず、求められる物資をできるだけ早く供給する

下通アーケードでの食器類のワゴン販売、電話による化粧品などの消耗品の販売などが喜ばれた。

教訓3 百貨店はスーパーやホームセンターに比べて早期に営業の再開が可能

百貨店は頑丈な建築構造だが、ショッピングモール等は構造的に脆弱で被害が大きく、営業再開が遅れる傾向があり、その分百貨店の責任は重大となる。

教訓4 高所の構造物は頑丈に作る

揺れによる倒壊のリスクが高く、解体にも重機が使えず手解体となり時間がかかり、大型クレーンを設置して道路を塞ぐことになった。

教訓5 高架水槽には防水パンを設置する

屋上などに設置する水槽は、水漏れが発生した際に備え、予め防水パンを設置するなどの漏水対策を要する。

教訓6 重要なシステム機器は外部データセンターを利用する

対策として、ホストサーバーなど重要なシステム機器は外部データセンターに委託し、可能であれば2台態勢で離れたエリアに置くことも検討する。

教訓7 建築業者と信頼関係を築いておく

日頃からコンストラクショングループとは信頼関係を築いておくことが重要であり、そのことが早期の営業再開に繋がった。(見積もりは後日とし、復旧工事の早期着工や人材の手配を最優先とした)

教訓8 コールセンターのための予備回線を確保しておく

臨時休業中はコールセンターが上手く機能し、そのときの電話での会話が、営業再開後のお客様とのコミュニケーションの深まりにつながった。

教訓9 有事のための備蓄は、必要なものと知恵を絞って少なくできるものがある

復旧作業に携わる従業員の食事を常に備蓄しておく必要を感じたが、店内作業のためのへルメットは、バイクや野球のへルメットで代用が出来た。

教訓10 従業員との連絡手段としてホームページを有効活用する

従業員への連絡方法として、ホームページの活用は有効だった。更に鶴屋の現状を全国に知らせることができ、どういった支援を求めているかを広く知らせることにもつながった。電力会社やガス会社および行政が発信するサイトを鶴屋ホームページとリンクさせ、ポータルサイトとして活用すれば更に良かった。

教訓11 みなし仮説住宅の活用も検討

早期営業再開のために、従業員の住宅支援は重要。大手ハウスメーカーへ空室を仮発注し、後で従業員とのマッチングを行った。「みなし仮設住宅」が適用され、家賃は自治体から補助されることとなった。

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