熊本地震の記録

九電黒川第1発電所の貯水槽損壊 被災住民に見舞金    2016年11月11日

kurokawaC.jpg南阿蘇村立野地域にある九州電力の水力発電所「黒川第1発電所」では、2016年4月16日の本震で貯水槽が損壊し、25メートルプール約20杯分に当たる約1万立方メートルの水が流出しました。斜面の崩壊による泥流で新所地区では民家9戸が被災して2人が死亡しています(上写真=いずれも2016年4月撮影)。

kurokawaB.jpg九電は地震直後に有識者による検討会を立ち上げ、現地でボーリング調査などを行って、地震が発電所設備の損壊に与えた影響や土砂が流出した経緯を調べました。

検討会は2016年11月11日、貯水槽から流出した水が斜面崩壊を引き起こしたのではなく、斜面崩壊は地震で発生し、それによって貯水槽が壊れてふもとの集落に水と土砂が流入したとする報告書をまとめ、発表しました(左写真上)。

貯水槽の耐震性についても「現行基準を満たしていた」としており、九電は「(流出水は)地震による斜面崩壊という不可抗力によるもので、過失はなく法的責任はない」と結論付けました。

一方で、斜面崩壊で発生した土砂は、九電の流出水によって集落まで届いたとの見方も示し、九電は11月に大津町で9世帯に対して開いた説明会で、見舞金などを支払う考えを明らかにしました(左写真下)。

kurokawaD.jpgのサムネイル画像立野地域の住民は被災者生活支援法に基づく長期避難世帯に認定されており、依然として住民は避難を続け、目に見える形での復興は進んでいません。土砂崩落があった新所地区では、山上に砂防ダムが建設される予定で、工事のための道路の建設が進んでいます。

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