熊本地震の記録

地震引き金にDVや児童虐待も 県庁で対策会議        2017年5月30日

DV_R.jpg配偶者などからの暴力(DV)の昨年度の県内での相談件数は減少したものの、地震によるストレスからDVに発展したケースがあったことなどが、警察や医療関係者などが出席して県庁で開かれたDV対策関係機関会議で報告されました。

それによると、昨年度県女性相談センターに寄せられたDVに関する相談件数は885件で、前年と比べて100件ほど減少しました。特に熊本地震発生直後の相談が少なかったということです。

これについてDV 被害者を支援する民間のサポート団体は「地震後の生活再建に追われて相談が減少したものとみられる。むしろ地震による緊張状態が続いたストレスから暴力に発展したケースもあった」としています。県はDVの被害者を避難させても子供の問題などから加害者がいる地域に戻らざるをえない現状があるとして、2017年6月から関係機関が連携して被害者を支援するモデル事業を始めることにしています。

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170530GYAKUTAI_R.jpg同じ日に県庁で開かれた要保護児童対策地域協議会では、県内の昨年度の児童虐待の件数が前の年と同じ1090件にのぼったことが報告されました。最も多かったのが激しく怒鳴るなどの「心理的虐待」で380件、ついで子どもを放置するなどの「育児放棄(ネグレクト)」が351件、こどもを叩くなどの「身体的虐待」が323件でした。心理的虐待は夫婦間のけんかや暴力を子どもが目の当たりにすることも含まれます。

会議では「東日本大震災の被災地で家庭を取り巻く環境が大きく変わったため子育てに悩む保護者が多く見られた」として、県内でも保護者への聞き取りを行うなど関係機関と連携を図りながら注視していくとしました。

県中央児童相談所の高三潴晋所長は「(熊本地震の影響で)ゆがみ・歪という形で家族の問題が露見することが十分考えられる。 いろいろな方に相談しながら子育てすることが大事」と話しています。県内の児童相談所には熊本地震後、今年3月末までにのべ191件の相談が寄せられています。具体的には「甘えや夜泣きが多くなった」「暴言や癇癪がひどくなった」「1人でいるのを怖がるようになった」など、地震や避難生活の影響による相談が多いそうです。県は「子育てに悩んだら早めに相談して欲しい」としています。相談窓口は096・381・4451です。

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