熊本地震の記録

地震追悼の初盆 各地で犠牲者鎮魂の祈り         2016年8月14〜16日

熊本地震から4か月が経過した中で迎えた熊本のお盆。盆休みを利用して帰省した人のなかには、地震発生以降初めて熊本を訪れた人、新盆を迎えた家もいて、特別なお盆となりました。

160815hakamairi.jpg熊本地震で2回にわたって震度7を記録した益城町では、地域の住民が建設した木山共同納骨堂が全壊し、お盆に合わせて仮設の祭壇が設けられました。中に入ることもできず、約240柱の遺骨は大半が建物の中に残されたままになっています。納骨堂を管理する地元の組合は、今後納骨堂を解体し、可能な限り遺骨を取り出していくということです。

地震から4か月たっても墓石が倒れたまま放置されている墓地はまだ多く(写真左は南阿蘇村)、盆の墓参りにあわせて親族が荒れた墓を直す光景もあちこちで見られました。

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今も約170人が避難生活を送っている御船町スポーツセンターでは14日、「震災から4か月のつどい」が開かれました。歌やクラリネット演奏のあと全員で黙とうし、小学生が「一歩ずつ前に進みましょう」などと復興に向けたメッセージを述べ、全員で「ふるさと」を歌いました。

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160816kashima_R.jpg地震で4人が犠牲になった嘉島町では14日、慰霊祭が行われました。遺族など約120人が参列し、黙とうがささげられました。慰霊祭では遺族代表の冨岡謙蔵さんが「命を落とされたおひとりおひとりは、あの日も人生の中の1日をいつものように過ごしていただけなのに、突然、地震により帰らぬ人となった。今でも実感がわかない。お亡くなりになられた方々安らかにお眠りください」と犠牲者を弔いました。

終戦の日の15日、県庁で開かれた県戦没者追悼式には遺族などおよそ400人が参列し、正午の時報に合わせて黙とうしました。蒲島知事は「恒久平和の確立と、今回の地震災害による苦難を県民一丸となって乗り越え、1日も早い復旧・復興を成し遂げ、熊本の更なる発展につなげることを誓う」と式辞を述べました。

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土砂崩れなどで3人の犠牲者が出た南阿蘇村では16日、倒壊した家屋の前で法要が行なわれました。遺族や地元の住民約20人が参列し、故人の冥福を祈りました。法要に参列した兄夫婦を亡くした遺族は「いつ来ようか、いつ来ようかと言っていたけど、ちょうど4か月で(兄夫婦の遺骨を)連れてこられたのはよかった」「自分たちも4か月がたって、もうちょっと前を向いて兄たちの分もしっかり生きていかなきゃいけないかなと思っている」などと話してくれました。

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160816syourou.jpg盆の送りに各地で行われる「精霊流し」も、地震を受けて特別な想いが込められました。熊本市南区の加勢川で15日夜行われた「川尻精霊流し(写真左上)では、雅楽の演奏に合わせておよそ2000基の万灯籠が流され、地震で亡くなった人へのメッセージや復興の願いを込めた140隻の精霊舟が流されました。

300年以上の歴史があるといわれる御船町の精霊流しは16日夜行われ、故人へのメッセージや願いごとが書かれた200の「万灯」が御船川に流されました。今年は熊本地震の犠牲者全員を追悼する思いを込め、御船町商工会の協力で長さ5メートルの精霊船(写真右上)も製作され、藤木正幸町長たちが川に入って船を送り出し、犠牲者を悼みました。

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