熊本地震の記録

熊本市南区「液状化校区」 どう立て直す     2016年9月14日放送

160914ekijoukatizu_R.jpg地震によって住んでいる場所の地面が沈んだり盛り上がったりした結果、家が傾くーー熊本地震では大きな揺れによる「液状化」の被害が少なくとも18の市町村で確認され、熊本市内だけで2900戸が被害を受けたといわれています。なかでも被害が集中したのが熊本市南区の住宅地。通称「川尻市道」沿いの南北およそ5キロにわたる日吉校区と力合(りきごう)校区でした。

160914ekijoukaABC.jpg液状化現象とは、地震の強い揺れで地盤が揺らされ、土と地下水が混じり合い、土砂が地上に噴出して地盤の隆起や沈下などを引き起こすものです。日吉校区と力合校区では、地盤沈下や地面の隆起で建物などが埋もれたり傾いたりする被害を受け、自治会などのアンケート調査では、全体の約8割にあたる184世帯が被害を受けたと回答しています。

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宮本利春さん(78)は、液状化で傾いた家に住み続けています。家の土台が液状化で沈み、「家全体が西側に滑っている」ということです。家の傾きで庭に面したサッシは勝手に閉まり、部屋に入っても西側はまっすぐに立っている感覚がありません。

宮本さんは「隣近所もみなさんいい人ばかりで、取り壊して建て替えるとしてもここに住もうと思っている」と話します。しかし、自治会の調査には、およそ3分の1の世帯が「転居したい」「悩んでいる」と答えています。

日吉、力合校区の住民たちは2016年6月26日、復興対策協議会を立ち上げました。発足式には校区内の自治会長や被災者の代表など23団体が参加し、被害状況の取りまとめや早期の復興に向け活動していくことを確認しました。

日吉校区自治会連合会の荒木優会長(対策協議会副会長)は「行政にこちらが求めている情報を流し、行政からの情報を得て、早く復興できるように活動していきたい」と語りました。熊本市もすでに調査を進めていて、液状化対策について専門委員会も立ち上げるなどして、地域一体で地盤を改良することも検討しています。

160914ekijoukaMATOME.jpg荒木さんは「川尻市道の左右の土地を再度液状化しないよう、地盤を固める方法がある。個人負担がどのくらいになるのか、行政には早く示してほしい」と要望を続けました。

要望を受けて大西一史熊本市長は「土地の被害は個人負担すればものすごくお金がかかる」として、県の復興基金を使って援助する方針を示しています。

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