熊本地震の記録

支援届かぬ人に支援を 御船町で奮闘する町議会議員   2016年6月2日放送

160602tanoue-1_R.jpg熊本地震の発生以降、全国からたくさんの救援物資が届けられましたが、指定避難所以外の場所や自宅にとどまっている被災者には物資が十分に届いていません。御船町の町議会議員、田上忍さん(58)は、行政が把握しきれていないこうした被災者に物資を配り続けています。

4月16日の「本震」で震度6弱を観測し、いまだに多くの人が避難生活を送っている御船町。田上さんは、自主避難所や自宅など、行政による支援の手が届きにくい人たちに支援物資を届けようと、地震発生直後から町のなかを一人で回り始めました。

自身は妹の家に避難し、一緒に暮らしていた両親と小学校1年生の弟が自宅で生活している女性(24)は「最初は体育館、小学校に(物資が)来ていたのでそれをもらっていましたが、今はそこに避難している人しかもらえない状況です」と、田上さんの支援が頼りです。

敷地内のプレパブに身を寄せている男性(61)は「コメを植えたりクリを植えたり管理もしなきゃいけないし・・・田上さんから届く物資が助かる」といいます。

多くの人の支援に回る田上さんも被災者のひとり。しかも、去年11月から肺がんで闘病生活を送っていた妻は、地震の後、病状が悪化し、5月3日に52歳の若さで亡くなりました。妻は「信頼している、あなたは間違っていない、(活動を)やってほしい」という言葉を遺し、その言葉が田上さんを支えています。

「嫁もこうやって動くのが、僕の姿と思っているから」ハンドルを握りながら涙を浮かべる田上さん。その姿を見て、「自分も御船町のために頑張る」という町民も増え、支援の輪が広がりつつあるそうです。

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