熊本地震の記録

地震で活気失った老舗温泉 「まず町の人を元気に」     2016年5月26日放送

160525tuitate2_R.jpgレトロな風景が人気で、多くの観光客が訪れていた小国町の杖立(つえたて)温泉の客足が地震で落ち込み、戻らないままです。老舗温泉街に活気を戻そうと、この春町に移住してきた女性が頑張っています。

春風に惹かれて泳ぐ3000尾以上のこいのぼり。毎年の光景ですが、温泉街には地震の余波が広がっています。4月16日の「本震」では震度5強を観測した小国町。山のほうから引いている水道が断水し、1週間ほど営業ができない状態になりましたが、幸い建物や道路の被害は小さく、1週間後にはほとんどの音泉や旅館が営業を再開したといいます。しかし、その週末から宿泊客のキャンセルが相次ぎ、大型連休の客数は平年の1割前後に。大分県日田市から小国町を経由し、阿蘇まで結ぶ国道が土砂崩れや落石の影響で通行止めになり、温泉全体のキャンセル客は5月末までに2万1750人に。20件近くある旅館は開店休業状態が続いています。

そんな杖立を元気にしたいと、先週末、ある催しが開かれました。足湯で温まりながらコーヒーやお茶を楽しむ「足湯カフェ」。月に1回開かれていましたが、先月は地震の影響で中止になっていました。

再開を企画した山本美奈子さん(写真)は、風情あふれる杖立に魅かれて、地震直前に福岡県から移住したばかり。「朝から町の方々が来てわいわい世間話をして、そんなふうに楽しめる空間を」。杖立がにぎわいを取り戻すには、まず町の人たちが元気になることが大事だと考えたのです。

「完全に地震が終息しているわけではないので、どうぞお越しくださいと声を大にしていえない部分がある。フェイスブックなどを通じて外に発信していくことで、じゃ、小国楽しそうだから行ってみようかという感じで外から人が増えたらいい」と山本さん。老舗温泉街に笑顔を取り戻すため、知恵を絞る日々です。

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