熊本地震の記録

「ASOMILK」 約半月ぶりに出荷を再開            2016年5月2日

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地震で牧場が被災し、牛乳が出荷できずにいた阿部牧場の「ASOMILK」が2日、苦難を乗り越えて約半月ぶりに出荷を再開しました。

「ASOMILK」は2013年に食品のミシュランガイドとも称される世界的食品コンクールで、最高栄誉賞の3つ星を受け、全国から注文が集まる阿蘇を代表するブランド牛乳です。しかし、4月16日の地震で牧場は断水し、生乳を集めるパイプや製造装置などを洗う水が確保できず、牛乳の生産がストップしました。さらに、毎日搾乳をしないと乳牛が乳房炎を起こしてしまうため、生乳を搾っては廃棄する日々が続きました。

水は牛の命を守るために欠かせないため、阿部社長は応急処置として近くから地下水を調達し、ようやく水を確保できました。そして地震から半月で、ついに工場が再開しました。牛乳のみ、通常の4割程度の量ですが、取引先への出荷も始まりました。

最初の出荷は近くの「道の駅」。「ASOMILK」を店に運んでいたその時、さっそくお客さんが「取ってもいいですか」と声をかけてきました。「まだ再開できてないって聞いていたのに、店にビンが来て『あっ、あるわ。これは飲まなきゃ』と」。ファンが待ち望んだ一瞬でした。

阿部社長は「私たちは阿蘇の恩恵のなかで牛を飼って、ミルクを搾って、それを商品にしている牧場です。それをまずお届けできる体制になりつつあるのはうれしいことです」

今は地下水に頼っている現状で、上水道が復旧するまでまだまだ水の心配はありますが、阿部牧場は来週から本格的に工場を稼働させる予定です。地震が断ち切った生産者と消費者のつながりが、徐々に戻りつつあります。

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