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震災乗り越え国体優勝! 小兵・川副圭太選手の強さの秘密   2017年1月28日

かわぞえA.jpg2016年10月の岩手国体・相撲少年男子で優勝した文徳高校2年の川副圭太選手の強さに、注目が集まっています。

川副選手の身長は165センチ、体重は95キロ。高校トップクラスでは身長185センチ以上、体重150キロ以上という選手が珍しくない中、群を抜いて小兵です。文徳高の本田浩二監督は「監督を29年していますが、この体で2年生で全国のチャンピオンになるのはすごいと思います。150キロある選手を吊り(持ち上げ)ますからね。小さいのに、びっくりするような力を発揮します」とその強さに舌を巻きます。

かわぞえC.jpg川副選手の強さの秘密は、まず鍛え上げた筋肉。そして強くて安定した足腰。四股を踏む時も微動だにしません。1年生の後輩は「(川副先輩は)自分より全然小さいんですけど、重さがあるんです。踏ん張る力が強くて、全然動かなくて」と話します。さらに魅力なのは多彩な技です。本田監督は「小さいので、ちょっと後手に回る時がありますが、土俵際でいろんな技で最終的には勝つ。夢を与えてくれるような選手です」 と目を細めます。川副選手は「体の大きい小さいは言い訳にしたくない。『小さいから負けて当然』といわれるのが一番悔しい」と言います。

この「悔しさ」が川副選手の強さの原点です。相撲を始めたのも保育園の大会で女の子に負けたのがきっかけ。「悔しかったですね。まさか女の子に負けるとは思ってなかったんで」。それから相撲にのめりこみ、 ひょろりとしていた少年が中学校3年生の時には全国大会で準優勝しましたが、優勝できなかった悔しさの方が強く、さらに猛特訓を始めました。本田監督は「そういう性分というか、性格ですから。本人は何せ練習が好きですから。抑えてやらなければいけないくらい。相撲小僧ですよ」と目を細めます。

かわぞえB (1).jpg2016年4月には別の悔しい出来事が起こりました。熊本地震で自宅が全壊してしまったのです(上写真左)。2017年1月5日、川副選手は宇土市立鶴城中学校での生徒会リーダー研修会で、その時のことを中学の後輩たちに話しました(上写真中)。

「避難生活を送っている中でも、僕の家族は僕のことを一番最初に考えてくれて、親ってすごいなと思いました。親だけじゃなくていろんな人たちに支援物資など頂いたりして、いま自分にできることは何だろうと考えた時に、相撲で勝つことがみんなに唯一恩返しができることじゃないかなと思って、それからの練習はもう本当に死にもの狂いでした」。国体の表彰式で見せた川副選手の涙(上写真右)には、いろいろな出来事が積み重なっていたのです。

母親の貴代さんは「一生懸命頑張っている姿を見たら、私たちも頑張らなくちゃいけないなあと(思った)」、父の智徳さんは「息子に教えられることもあります」といいます、妹の佳乃ちゃん(5)から「私は圭太くん大好きです」と言われて、川副選手は 「家族にはこれからもいろいろお世話になっていくんで 、これからも一緒に頑張っていきたいと思っています」と笑います。

本田監督は「大相撲でも小兵力士が活躍していますので、川副が(大相撲に行って)活躍してくれればうれしい。熊本の皆さんを楽しませるような相撲がとれる選手であることは間違いないと思います」 と期待しています。川副選手は「今年はいくつか全国大会があるので、まずそこで結果を出して、(将来のことを)考えようかなって思ってます」と話します。ちなみに大相撲の新弟子は身長167センチ以上とされていますが、3月場所で受験すれば身長165センチ以上で大丈夫とのことです。

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