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消滅の危機乗り越え快進撃 ヴォルターズにB1ライセンス  2017年3月1日

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Bリーグ事務局は2017年3月1日に東京で行ったバスケットボール男子Bリーグの来シーズンのクラブライセンス審査で、熊本ヴォルターズにトップリーグへの参加資格であるB1ライセンスを交付することを決めました。

B1ライセンスはBリーグのトップリーグに参加できる資格で、経営状況や施設などが一定の条件を満たしたクラブに交付されます。ヴォルターズは今シーズン財務内容が条件を満たさなかったことなどからB2リーグでプレーしていますが、スポンサー収入や入場料収入が増えて、債務超過も解消される見込みであることが評価されました。

ヴォルターズを運営する熊本バスケットボールの湯之上聡代表(上写真左)はライセンス交付の連絡を受け「地震の影響で非常に厳しい状況に追い込まれたが、全国の皆様に支えていただき、財務内容を改善できました。昇格に向けて全力で頑張りたい」と話しました。

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ヴォルターズは熊本地震の影響で昨シーズンはシーズン途中での活動休止に追い込まれ、存続の危機に陥っていました。地震で選手も被災し避難所や車中泊を強いられ、練習拠点だった益城町総合体育館は避難所になりました。選手たちは熊本市出身の小林慎太郎キャプテンを中心に被災地に物資を届けたり、がれきの除去や炊き出しなどのボランティア活動を続け、チームの存続を祈り続けました。

スポンサー契約も白紙に戻り、選手にまともな契約条件が提示ができない状況でしたが、球団は必死に選手を集め、12人中7人が新規加入する形でなんとかメンバーをそろえました(写真下、黄枠が新規加入の選手)。しかし、総合体育館は建て替えが決まり、体育館を転々としながら練習をする状況でした。

vorusinnkanyuu.jpg不安を抱えたまま迎えた今シーズンのB2リーグ開幕でしたが、シーズンに入ると選手全員が結束して快進撃を続け、2016年10~11月にかけて球団史上初の13連勝を記録。レベルが高いとされる西地区で島根スサノオマジック、広島ドラゴンフライズと上位争いを演じ、一時は21勝3敗で首位に立ちました。ホームの平均観客動員数は2000人を超え、B2でトップでした。

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小林慎太郎キャプテンは「チームが消滅しそうになって、その場面でチームがひとつになって立ち上がっていこうとした。その経験が生きているのでは」と話します。サポーターのひとりは「地震の時、ボランティアで声をかけてもらって、エネルギーをたくさんもらった。その分をお返ししないといけない」と力を込めて応援します。

結局はプレーオフ進出まであと一歩のところで敗れ、B1昇格はなりませんでしたが、大活躍は熊本復興に大きな励みとなりました。

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熊本ヴォルターズは5月25日県庁に蒲島知事を表敬訪問し今シーズンの終了を報告しました。プレーオフ進出まであと一歩の活躍を見せたチームに蒲島知事は「今シーズンの活躍は熊本の復興のシンボルです。来シーズンのB!昇格を期待しています」と話しました。

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5月28日には熊本市の新市街アーケードでシーズンを支えたファンへの感謝祭が開かれました。シーズンを終えた選手や大勢のファンが集まり、選手が子どもたちとミニゲームやシュート対決などで交流。ファンに来シーズンのB1昇格を誓いました。キャプテンの小林慎太郎選手は「今年これだけ応援していただいて、少しは地域に根付いたチームになってきたのかなと思う。結果はもちろんですけどもそれ以上にもっと応援されるような強いチームを作っていきたい」と話しました。29日は熊本市でファンや支援者向けのパーティーが開かれました。

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5月30日にはヴォルターズを運営する熊本バスケットボールの湯之上聡社長やチームのキャプテン。小林慎太郎選手など7人が熊本市役所を訪れました。

湯之上社長は「目標とするB1昇格は達成できませんでしたが、多くの市民の皆様と感動を共有できたことはよかったと思っています」と話し、大西一史市長は「これだけの成績を残したということは、熊本の人たちに大きな元気を与えたと思います。ご苦労さま。お疲れさまでした」とねぎらいました。

ヴォルターズは来月中に選手との契約交渉を行い、7月から新チームが始動します。

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