熊本地震 連載・データ集

応急危険度判定終了 「赤紙」は1万5708棟       2016年6月4日

OUKYUUKIKENb.jpg熊本地震で被災した建物が安全かどうかを判定する応急危険度判定が2016年6月4日、終了しました。 こうした調査は、地震発生から10日以内におおむね終了させるのが目安とされていますが、熊本地震では家屋の被害が3万棟以上にのぼったこと、余震が多く判定を行う判定士が家屋に入れないことなどから調査が遅れ、今後に課題を残しました。 

応急危険度判定は、建築士ら専門の判定士が被災した建物を調べて「危険」「要注意」「調査済」の3種類に分け、紙を貼って注意を呼びかけます。「危険」(赤紙)は倒壊の危険性があり、立ち入りが危険な建物、「要注意」(黄紙)はヘルメットをするなど注意して入る必要がある建物、「調査済」(緑紙)は「被害が少なく、使用可能と判定された建物」です。

0604UKIKENDO.jpg県内では熊本地震の前震翌日の4月15日から九州各県からの応援を得て判定が始まりましたが、16日に本震が発生して被害が大きく拡大したことから判定士が九州各県からの応援では足りなくなり、幹事の福岡県が20日に全国の都道府県に支援を要請。熊本県を除く46都道府県全てから応援判定士が派遣される初めてのケースとなりました。

20日時点で調査を終えた建物3119件のうち、「危険」と判定されたのは熊本市と益城町で53%にあたる1670件、「要注意」が28%にあたる865件、「調査済」が約19%でした。

熊本市と益城町以外の4自治体(菊陽町、西原村、御船町、宇土市)は22日にようやく調査を始め、この時点でも阿蘇市や嘉島町では判定士が足りず、南阿蘇村では頻発する余震で判定士がケガをするおそれがあるため、着手できない状態が続きました。

判定が進まないため、住人やボランティアが建物の中に入っていいかどうか分からず、片付けができない状況が続いたほか、余震が続く中で危険な家屋で寝泊まりする例もありました。

全国から判定士が到着し、調査が軌道に乗ったのは23日からで、30日には「危険」と判断された建物が1万棟を超えました。全国からの応援調査は5月1日まで続き、調査が完了した時には前震から2か月近くたっていました。判定棟数は県内18市町村の5万7570棟にのぼり、危険(赤紙)が貼らた建物は最終的に1万5000棟を超えました。

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