化血研 不正と迷走

早川理事長突然の辞任、後任理事長に木下理事         2017年5月30日

kinosita.jpgのサムネイル画像化血研は2017年5月30日に開いた理事会で、同日付で早川尭夫理事長(75)が辞任し、後任の理事長・所長に木下統晴理事(写真)が就任する人事を決めました。早川氏は就任から1年足らずで理事長を退き、今後、理事も退任する予定です。新たに藤井隆理事(68)が副理事長に就任します。

化血研は早川氏の辞任の理由を「一身上の都合」としています。木下新理事長は明治製菓出身で、血液製剤の不正製造問題を厳しく指弾した第三者委員会のメンバーでした。化血研は「新たな体制で信頼回復に向け、役職員一丸となって健全化のプロセスを進める」とのコメントを出し、蒲島県知事は「新体制の目指す『健全化のプロセス』は望ましいものと考えており、注視していきたい」とのコメントを出しました。

化血研は、国の承認とは異なる方法で血液製剤を製造していた問題を受け、昨年6月、早川、木下両氏ら外部から理事を招いて経営陣を刷新しました。しかし、大手製薬メーカー、アステラス製薬への事業譲渡交渉がとん挫してから、早川氏は経営を刷新したうえで単独での生き残りを目指す姿勢を示し、引き続き他社への事業譲渡を求める厚生労働省との対立が激化していました。

理事会では早川氏が提出した理事の増員案が否決され、専任顧問制度の廃止を決めるなど、早川氏主導の経営体制の見直しも決めています。関係者からは「トップ交代の背景には厚労省と対立を続けるか、融和を図っていくかをめぐる方針の食い違いがあったのではないか」という見方も出ています。

木下 統晴氏(きのした もとはる)熊本大学大学院薬学研究科修了、明治製菓(現Meiji Seika ファルマ)入社。本社薬事・監査部長、執行役員薬品知財管掌総括製造販売責任者などを経て、2012年から薬事コンサルタント。16年6月から化血研理事。68歳。

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