化血研 不正と迷走

アステラス製薬に事業譲渡で交渉              2016年4月8日  

160408jpg]_R.jpg国の承認を得ない方法で血液製剤を製造するなどして業務停止命令を受け、厚生労働省から抜本的な体制の見直しを求められている化血研が、国内2位の大手製薬会社、アステラス製薬に事業譲渡する方向で交渉していることがわかりました。厚労省は化血研に今年1月、5月6日まで110日間の業務停止命令を出していて、化血研はそれまでに事業譲渡の合意を目指しています。

関係者によると、アステラスは化血研とワクチンなどで販売協力関係にあることから事業譲渡先として選ばれたということです。アステラスが熊本に子会社を設立し、そこに化血研の事業を譲渡する方向で、現在の化血研の生産設備やおよそ1900人の雇用は維持される見通しです。アステラスは大手製薬3社の中で唯一、ワクチン部門を持っていません。国内でもシェアが高い化血研の人体用ワクチン製造に乗り出す狙いがあるとみられます。

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化血研とアステラスは8日、「事業承継に向けた協議を行っていることは事実だが、まだ決定はしておらず、内容については発表できない」というコメントを出しました。

ただ、化血研は血液製剤部門と人体用ワクチン部門、動物用ワクチン部門のすべてを一括譲渡したい意向ですが、アステラスは動物用ワクチンの引き受けに難色を示しているとみられます。化血研は事業を譲渡した後も一般財団法人として存続を希望していますが、塩崎厚生労働大臣は事実上の組織の解体を求めていて、今後の焦点となりそうです。

塩崎厚労相は8日の閣議後会見で「抜本的な見直しは、化血研の事業継続を前提とせずということですから、(化血研は)事業譲渡を含めていろいろ考えているだろう。いろいろな可能性の中で何がベストなのかよく考えてもらいたい」と述べ、化血研としての事業継続は認めない」という従来の考えを繰り返しました。熊本県の蒲島知事は「雇用や人材が確保されるとともに、熊本に本社機能が残されるよう厚労省と連携し、適切に対応を進めてまいりたい」とコメントしています。

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