蛍丸を復元せよ!

復元プロジェクト予定通り 復興へのシンボルに  2016年5月16日 

国の重要文化財で現在は行方不明の宝刀「蛍丸」の復元にあたっている2人の刀鍛冶が、地震で大きな被害を受けた阿蘇神社を訪れ、復興支援に動き出しました。

160516HOTARUSAIKAI.jpg16日に阿蘇神社を訪れたのは、岐阜県の福留房幸さんと、大分県の興梠(こうろき)房興さんです。2人は「蛍丸」の復元プロジェクトを進めていて、2月にはプロジェクトの開始を阿蘇神社に報告する奉納鍛錬を行っていました(写真上)。その阿蘇神社は、4月16日の地震で国指定の重要文化財の楼門など主要な建物が倒壊(写真下)。文化庁によると、再建には10年の歳月と20億円がかかるとされています。

2人は、阿蘇神社の現状を自分たちの目で確かめたいと、地震後初めて阿蘇神社を訪れました。興梠さんは「映像を見て知ってはいましたが、改めて見るとショックです」と倒壊した神社をじっと見つめていました。2人はすでに、蛍丸復元プロジェクトで集めた資金から、見舞金として100万円を阿蘇神社に贈っています。福留さんは「単純に刀を作ることだけではなくて、文化をいかに守っていこうかというのが(プロジェクトの)主な目的としてある」とその理由を説明します。

2人は阿蘇神社の再建に向けて蛍丸復元プロジェクトが何ができるか、神社側と話し合いました(写真右下)。神社の意向は「プロジェクトはスケジュール通りに進めてほしい」。興梠さんは「本来の目的とは別に、復興の一助、シンボルになれるようにスムーズに仕事を進めていきたい」と話します。蛍丸の復元を復興のシンボルに。2人は「復元作業を通じて阿蘇神社の現状を全国に発信し、復興の力になりたい」と決意を新たにしています。

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興梠さんの住む大分県竹田市も震度5強の揺れに見舞われ、興梠さん(写真右から2人目)も一時、車中泊を強いられましたが、鍛錬場に大きな被害はありませんでした。福留さん(写真右端)は近く大分に移り、制作を本格化させます。復元作業は8月末に、阿蘇神社で刀身の仕上げにあたる「焼き入れ」の奉納鍛錬を行う予定です。

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