くまもと温故知新

真紅の漆塗り 上代町遺跡群から弥生中期の剣柄         2016年12月1日

161201KATANAa.jpg熊本市は弥生時代の生活の跡が残る熊本市西区の上代町(かみだいまち)遺跡群から、弥生時代中期のものとみられる赤い漆を塗った剣の柄(つか)が出土したと発表しました。国内では奈良県橿原市の坪井・大福遺跡に次いで2例目となります。朝鮮半島のものと似た特徴がみられることから、朝鮮半島との交流を伝える貴重な発見とみられます。

出土した漆塗りの柄は、長さ11.5センチの木製で、赤い漆が塗られています。当時、朝鮮半島で作られたものと特徴が似ていることから、熊本市は朝鮮半島と交流のあった権力者が所有し、祭祀に使用していたのではないかとみています。柄の下部に取り付けられる「盤」も発見されました。

これまで国内で出土した同様の柄は木刀が装着されていたとみられるのに対し、今回出土した柄は受け口の形状から銅の剣に装着されていた可能性が高く、その場合は国内で初めての出土になるということです。この場所に相当な権力者がいたことを示し、一帯に地域の拠点となる大きな集落があったと推定できます。市埋蔵文化財調査室の芥川太朗さんは「全く同じものが国内にない。あの柄が基準となって今後研究が進んでいくと思う」と話しています。

一帯は地下の水位が高く遺構の腐食が進みにくいことから、縄文時代から近世に至るさまざまな遺構が眠っているとみられ、熊本市は浸水対策事業に伴い、一帯を発掘調査していました。今回の発掘では、古墳時代後期のものとみられる馬1頭の骨がほぼ丸ごと出土しています。

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