ハンセン病 差別と偏見との戦い

特別法廷 最高裁異例の謝罪 「違憲性」は否定     2016年4月25日

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ハンセン病患者の裁判がかつて、隔離された「特別法廷」で行われていた問題で、最高裁判所は25日、「人格を傷つけた」などとして極めて異例の謝罪を行いました。
この問題は、1972年までハンセン病患者の裁判95件が、裁判所内の法廷ではなく療養所など隔離施設に設けられた「特別法廷」で行われていたというものです。最高裁が公表した検証結果では、一律に「特別法廷」を認めたのは裁判所法に反する「違法」な手続きで、「患者への差別を助長し、人格を傷つけるものであった」と謝罪しました。その一方、憲法が定める法の下の平等に反するとは断定せず、裁判の公開に反するかどうかについては、開廷を知らせる掲示を療養所の正門などにするよう指示していた点、傍聴が認められた場合もあることなどをあげ、憲法違反とは言えないと結論付けました。
これに対し、有識者委員会は「一律許可は差別的な取り扱いで、憲法違反」とし、国立療養所などこでの裁判自体が法の下の平等に反するとしました。さらに、「掲示によって一般の人に実質的に公開されていたと言うには無理がある。違憲の疑いが拭いきれない」と指摘しています。

検証結果の公表を受けて記者会見した国賠訴訟全国原告団協議会の志村康会長は、「法律違反だが、憲法違反ではないから最高裁は責任を負わない、とは、こんなに理不尽なことはない。これが謝罪と言えるのか。今回の報告書で(ハンセン病の差別問題は)再び日本国憲法が及ばないところに押し戻された」と述べました。

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