ハンセン病 差別と偏見との戦い

最高裁「特別法廷の運用は誤り」と認める方向     2016年3月31日放送

ハンセン病患者や元患者の刑事被告人を裁判所外の隔離施設で審理した「特別法廷」について検証している最高裁判所が、過去の特別法廷の運用手続きは法律を逸脱し、誤りだったことを認める見通しとなりました。

特別法廷は通常の法廷が使えないときに、例外的に裁判所以外に設置される法廷ですが、本当に通常の法廷で裁判を行うのが難しいのかどうか、最高裁の会議で1件1件慎重に判断することが、裁判所法で定められています。ハンセン病患者・元患者に対する特別法廷は、1948年(昭和23年)~1972年(昭和47年)にかけて、全国の療養所や刑務所など21か所に95件設置されましたが、設置するかどうかの判断は最高裁の事務総局に一任されていました。

2年前に検証を始めた最高裁は、ハンセン病を理由とした特別法廷について、「隔離の必要性などを詳細に検討することなく、一律に特別法廷とする手続きをしていた」として、実質的に裁判所法を逸脱する違法な運用をしていたことを認める方向です。

一方、最高裁が検証に関して有識者の意見を聞くために設置した委員会は3月29日、「特別法廷の設置手続きは差別的で、法の下の平等と裁判の公開原則を定めた憲法に違反する可能性が高い」などとする意見書の原案をまとめています。最高裁は有識者委員会の意見も踏まえて4月にも最終報告書をまとめる方針ですが、この中で特別法廷の設置が憲法にも違反していたかどうかについてどう総括するか注目されます。

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