日替わりコラム

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  子どもから一度は尋ねられる質問のひとつに、「何のために勉強するの?」というものがあるそうだ。
 その問いにどう答えるかを書く前に、私のことを少し書いてみようと思う。

 私も中学生のころ、同じようなことを考えた。
 「どうして勉強するんだろう?化学記号を覚えて、それが何になるんだろう?三角関数や因数分解なんて、将来役に立つのかしら?」と。
 受験の時期にその疑問が浮かび、頭いっぱいに広がっていった。
 受験のための勉強なんて、こんなの意味があるのかしら?
 「今はそんなこと考えてないで、ただ勉強すればいいよ」と、一人の自分が諭すのだけれど、もう一人の自分は納得しない。
 答えが見つからないと、その先へ進めない気がして、私は必死に考えた。
 読んだり、書いたり、計算したりは、生活していくのに必要だけど、でも、一生使うことのないような、訳のわからない公式なんて、勉強する必要があるのかしら?
・・・一生懸命考えた。
何日も考えてそのときに出した自分なりの答えを、私は今でも覚えている。

  “勉強するというその行為自体がきっと大切なんだ。
   いやなことでもやる。
   おもしろくなくてもする。
   したくなくても頑張る。
   そうすることで、忍耐する力や、辛いことから逃げ出さない心、
強い精神力が、きっと私の身につくんだ!
だから私は勉強するんだ”

 今思えば幼い答えだけれど、その答えを見つけてから、私は先へ進むことができた。
 それから数十年たった今、同じ質問を自分に投げかけるならば、答えはちょっと違ってくる。
 年を重ねてきて実感したのは、知識があるのはいいものだということだ。
 間違った考えや無知は人を束縛するけれど、正しい知識は人を自由にする。
 問題が生じたときに、知識や知恵があれば、ひとつの方法がだめでも、幾通りもの解決策を見出すことができる。
 また、勉強することで、人は、役に立てる人になることができる。
 自分の才能を伸ばせば、それを使って人に喜びをもたらしたり、周りの人を助けることだってできる。
 だから、子どもたちに「どうして勉強しないといけないの?」と尋ねられたら、今の私はこんな風に答えるだろう。

 「あなたには、お母さんが気づいていない、あなた自身もまだ気づいていないような才能が、きっとあると思うの。
 自分が何を好きなのか、何に向いているのか、何が出来るのか、そして、自分は何をやりたいのかを、勉強しながら探せばいい。
 あなたが今学校で勉強していることは、あなたの可能性を広げているんだと思うよ。
 今頑張って勉強していたら、何年かたってあなたが自分の進路を決めるとき、あなたにはきっと、いろんな選択肢があると思うの。あなたは沢山の選択肢の中から、これと思うものを選ぶことができる。
 でも、あなたが今努力しなかったら、何年かたってあなたが将来を考えるとき、あなたには、選択肢が一つか二つしかないかもしれない。いや、もしかしたら、自分があまりやりたくないことしか選べないかもしれない。
 そうならないためには、自分のやりたいことがまだわからなくても、とにかく今できることを頑張ってみたらいいと思うの。そうすれば、あなたの可能性を広げることが出来ると思うよ。
 勉強って、結果だけでなく、勉強すること自体にも意味があると思う。
 勉強することで、考える力、理解する力、応用する力、工夫する力がつくからね。
 学ぶ目的は、人それぞれに違うだろうけれど、お母さんが大切に思っているのは、自分の才能を見つけて、伸ばして、磨いて、それを人のために役立てること・・かな。
 だからお母さんもまだまだずっと勉強中だよ。
 一緒に頑張っていこうね!」・・・・って。

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