

「しばらくあっちの部屋へ行って、少し頭を冷やしておいでよ」
これ、<MCMS_KKT_NOBUKO>が言った言葉じゃない。
私が言われた言葉。
それも、息子から。
怒りすぎたんだよね、私。
すごく腹が立って、感情をむき出しにして<MCMS_KKT_TAIGA>と<MCMS_KKT_HYUGA>を怒ってしまった。
怒鳴っている真っ最中に、<MCMS_KKT_IBUKI>が高校から帰ってきた。
息吹は、しゃがんで、
子ども部屋の 散らかったノートやおもちゃを一人で黙って片付け始め、
それから、先の言葉を、とても静かに口にしたのだ。
「お母さん、しばらくあっちの部屋へ行って、少し頭を冷やしておいでよ」と。
冷水をあびせられたような、という表現があるけれど、
それって、こんな感じなのかな?
一瞬で正気に返った思いがした。
「何があったかしらないけど、今聞いてたら、どっちの言い分も、もっともだよ。
お母さんが言ってることも、たいちゃんたちが言ってることも、どっちも、もっともなことだと思う。でも、こんなに感情的になって言いあってても、何も解決しないと思うよ。
お母さんは、しばらくあっちに行ってて。たいちゃんとひゅうちゃんは、一緒にここを片付けよう」
私は無言で子ども部屋を出て、居間に戻った。
恥ずかしかった。
とっても。
とっても…。
落ち込むなぁ…。
電源の入っていないパソコンの前にすわって、ぼんやりしている。
理由はなんであれ、さっきの私はどう?
怒りに体が震える、というか、
怒りに全身を支配されて、我を忘れてしまった。
ふうっ。
落ち込むなぁ…。
考えてみれば、そんなに怒ることでもなかった。
つくづく、大人げない対応だったと思う…。
恥ずかしい…。
すごく…。
すごく…。
どのくらいぼーっとしていたか わからないけれど、
気がつけば、息吹が私の後ろに立っていた。
「お母さん、」と息吹は言った。
それから、にっこりして、
「だいすきだよ!」と、一言。
泣きそうになった私は、
「うん」とだけ答えた。
私は完全じゃない。
完全じゃない私が、子どもを支配するような気持ちを持ってはいけないのだ、とつくづく思った。
そして、この不完全な母親を助けるために息吹がいてくれることの幸せを、しみじみ感じた。
息吹だけじゃない。
<MCMS_KKT_HIDETOMO>も、<MCMS_KKT_TENDO>も、<MCMS_KKT_REIKA>も、<MCMS_KKT_MANAMI>も、… まぶしく成長していく子どもたちは、
私の大いなる“助け手”なのだ。
「行ってきます!」
息吹がバイトに出掛けていった。
「お母さん、がんばってね!」と、言い残して。
ありがと。
頑張るね!
>>信子かあさんのきょうの絵日記へ戻る