日替わりコラム

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「本を出したいなら、一番の近道は、芸能人になることよ」
なんて冗談のような言葉を、友だちが口にした。

笑いながら聞いていたけれど、・・・そうかも、と思ったりもした。
その頃、芸能人による本の出版が相次いでいたからだ。
いいなぁ・・・と、正直思った。
有名になれば、こんなに簡単に本を出すことができるんだ・・・。

本を出したいと願って、いろんな公募に挑戦してみても、入賞はするものの出版までは至らない。
自費出版の案内をのぞいてみたけれど、費用の面で、すぐに断念。
本を出す、って、かなりのお金がかかるのだ。

<MCMS_KKT_NOBUKO>は、地方に住んでいるただの主婦。
名前もないし、お金もない。
・・・そんな私が本を出すためには、公募で最優秀賞をとって出版してもらうしかない!
そう思っていた。
でも、その邪魔をするのが子どもたち。
子どもがいると、思い通りにならないことの、なんてまあ多いこと!
文章を書くどころか、ゆっくり本も読めやしない。
イライラが募り、子どもに八つ当たりしてしまうこともあった。
一人だったら、思いっきり好きなことができるのに。
何の気兼ねもなく、思いっきりやりたいことがやれるのに!
結婚は、子育ては、私の夢の足かせだ。

でも、次の瞬間、
そう思ってしまう自分を責める別の自分が必ずいて、自己嫌悪に陥った。

それでも、
やりたいことへの欲求は心の中にうずまいて、
「才能があるのに主婦だけやってたら もったいないよ!」なんて言われるたびに、焦る気持ちがわきあがってくる。

本当にいろいろ考えた。
自分のやりたいことをやろうとするときの、この罪悪感はなんだろう?
どうして、罪悪感を感じるのだろう?

主婦だから?妻だから?母親だから?・・・
結婚していたら自分の夢を追いかけてはいけないの? そんなのおかしいよ!
そうだ。もっとバランスをとったらいいんだ。
自分のやりたいことと主婦業を、もっと上手に両立すればいいのよ。
・・・そう思って頑張ってみるけれど、うまくいかない・・・。
あぁ、もう、こんなことなら、結婚しない方がよかった?

違う、違う!
好きだから結婚した。本当に愛してる人と結婚したんだ。
自分で決めて、専業主婦になった。
そして、心から望んで子どもを産んだ。そうでしょう?

私は何をしたいの? どうなりたいの? 何を望んでいるの?
私は、どんな人生をおくりたいの?

・・・そうやって、

繰り返し、繰り返し、繰り返し、何度も、何度も、何度も、考えて、考えて、考えて、見えてきたもの。

私はね、
望んで結婚したの。<MCMS_KKT_EIJI>さんと。
私がなりたいのは、英治さんの妻。そして、子どもたちのお母さん。
それは、私が自分で選んだ道。
それが正しいから、じゃない。私がそれを望んだからだ。
私の心の声が、そうしたい!と望んだからだ。
心の声こそが、いつも私の羅針盤だ。
私は仕方なくここにいるんじゃない。自分で望んで、自分の意思で、ここにいる。
ここには、私を愛し必要としている家族がいる。
こここそが、私の居場所であり、私の仕事場なんだ。

私は、本を読むこと、文書を綴ることを、すっかりやめた。
それが正しいから、じゃない。私がそうしたかったからだ。
子どもたちと過ごす毎日を、めいっぱい楽しもう!と、心にそう決めたからだ。

そして、子どもは、4人、5人、6人、7人・・・と増えていった。

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