日替わりコラム

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腹が立った。
なんとも腹が立って仕方がなかった。
<MCMS_KKT_IBUKI>に対して。


家族と一緒に通っている末日聖徒イエス・キリスト教会で、<MCMS_KKT_NOBUKO>は「早朝セミナリー」と呼ばれる若い子のクラスを受け持っている。
対象は、中学3年生から高校3年生までの青少年。
月曜日から金曜日まで、週に5日。
学校が始まる前の、6時から6時45分まで、毎朝行われる勉強会だ。
このクラスは、聖典を勉強するのはもちろんのこと、多感な時期に、神様の言葉に触れることで強められ、誘惑から守られ、さらに、同じ年頃の仲間たちと毎日一緒に福音を学ぶことによって友情を育む、ということを目的としている。

我が家の<MCMS_KKT_HIDETOMO2>、<MCMS_KKT_TENDO2>、<MCMS_KKT_REIKA2>、<MCMS_KKT_MANAMI2>も、中学3年生から高校3年生までの4年間は、ほとんど休むことなく毎朝このクラスに出席して、沢山の良いものを得ることができた。
そして今は、<MCMS_KKT_IBUKI2>と<MCMS_KKT_SHUE2>がこのクラスに通っている。

家から教会までは約16キロ。車で30分くらいかかる。
そのため、起きるのは4時半。家を出るのは5時25分。
という生活を、これまでずっと続けてきた。

それが嫌だったことはない。
セミナリーは、私自身の大切な学びの場で、やりがいも大いにある。
学ぶのも教えるのも本当に大好きだし、若い子たちと一緒に過ごすのはとってもとっても楽しい。

・・・が、
最近の息吹に、私は腹が立っていた。
クラスが始まっても寝てばかりだし、起きていればふざけてばかり・・・。
目に余るものがあったので、私は息吹にこう告げた。

「あのね、いっくん。来たくないなら来なくてもいいのよ。お母さんが毎日教えてるから、あなたも毎日来なくちゃいけない、ってわけじゃないの。来たくないなら、少し休んでみてもいいよ。しばらく休んでみて、自分にセミナリーが必要だ、と感じたら、その時にまた来ればいい。少し休んで考えてみたらいいよ」

文字にすれば、理路整然として見えるけれど、実際は、そうじゃない。

私はキレていた。
頭にきていたのだ。

息吹の、「いや、セミナリーは好きだよ」という言葉に耳を貸さず、私は冷たくこう告げた。
「いいよ、とにかく明日は来なくていいから、ゆっくり休みなさい」

実は、翌日のセミナリーは、都合で、はじめから休みにする予定だった。
でも、どうにもむしゃくしゃしていた私は、そのことを、息吹には告げないままでいた。

夜、息吹以外の生徒たちに、翌日のセミナリーはお休みだ、という連絡を入れてから、私は考えた。
明日は息吹を、起こさないでおこう。
目が覚めたとき、“しまった、寝過ごした!”と思わせるために。
そして、いつもの時間が来たら、わざとどこかに出かけておこう。そうすれば息吹は、車がないのを見て、“ヤバい!置いていかれた!”と、焦るに違いない。
そうだ、そうしよう!
腹立たしい気持ちに いたずら心も加わって、私は息吹を懲らしめてやることにした。

そのあとでネタばらしをすればいいさ。


翌朝、
私は計画通り、教会へ行く代わりに車でコンビニへ向かった。


6時過ぎ。
ケータイの着信音が鳴った。
息吹からだ。

「もしもし、お母さん、今、何処にいるの?」という息吹の声は、
ふふ。焦ってる、焦ってる。
平静を装い、「いっくんこそ、今、何処にいるの?」と尋ねると、息吹は答えて言った。
「教会」

えぇぇぇぇぇっ???


事の次第はこうだった。

5時過ぎに息吹の目が覚めた時、家に私はおらず、駐車場には車がなかった。
しまった!置いて行かれた!と息吹は思った。
ここまでは私の予想した通り。
ところが、その先が違った。
息吹は、すぐさま、自転車で教会に向かったのだ。
16キロの道のりを、力の限りの全速力で。
そして、やっと教会に着いてみたら、・・・そこには誰もいなかった。
というわけ。

私は、一瞬、言葉を失った。

息吹のひたむきさが、私の意地悪な心をあぶり出して、
私は、恥ずかしさで、消え入りたくなった。


私ったら、
なんてバカなことをしたんだろ。
なんて大人げない、
なんて浅はかなことを・・・。


教会から自転車で帰宅した息吹は、
休憩する間もなく、すぐに学校へ向かって出て行った。


ごめん・・・。


セミナリー教師とは名ばかり。
お母さんは、まだまだまだまだ欠点だらけだ・・・。
結局は、自分のイライラをいっくんにぶつけただけだったんだよね・・・。
でも、
そんな私に、
いっくんは、全力で自転車をこいで応えてくれた。
“お母さん、ぼくはセミナリーが好きなんだよ”と。

子どもから学ぶことの、なんとまぁ、多いことだろう。

強くなりたい!
あぁ、強くなりたい!強くなりたい!と、強烈に思った。

少しのことで動じない強さがほしい。
子どもたちの些細な反抗や問題なんかに動じない強さ、
子どもたちを丸ごと受け止めて愛し抜く力を持った強い人になりたい!
強くなりたい!!強くなりたい!!
もっと強い心が欲しい!

信子、しっかりしなさい!
でん、と構えて、しっかりしなさい。
頑張れ、信子!
きっと出来るよ!



さて、
再び朝の5時25分。
眠そうな息吹と種恵を乗せて、私は元気に教会へ向かう。


おはよう、みんな!!

眠そうな子がいても、
ちょっとおしゃべりの子がいても、
少々ふざける子がいても、
へこたれないよっ!

冗談言って、たまにスベっても、
朝からテンション高いなぁと笑われても、
気にしないよっ!

私の心は強いの!


だって私はみんなのことを、ほんとに愛しているからね!

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