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 「あとなんかいねたら、ほんもののてんちゃんがかえってくるの?」
 一心不動が毎日尋ねる。
 父の13回忌で、久しぶりに家族全員がそろうことになった。特に二男の天童にとっては、3月に家を出て以来、初めての帰省となる。テレビ電話ではなく、"本物の"てんちゃんに会える、というので子どもたちは大喜びだ。
 さて、どうやって迎えよう?

 「へやをかざろうよ!」
 誰からとなく提案が出て、「やろう、やろう!」とみんなが答え、すぐに作業が始まった。
 折り紙を細長く切って、それから輪にしてつなげていく。4日かけて、合わせて70メートルを超える長さのチェーンができた。広用紙にメッセージを書き込んだウェルカムボードも完成だ!
 早速かざりつけてみると、居間はクリスマスの時以上に華やかに、いや派手になった。
 「きれーい!花火みたーい!」と小さな子どもたち。
 「気合が入ってるねー!」と大きな子どもたち。
 ・・・まあ、実際、大げさかな?と思わないでもない。たかが帰省ひとつに、何もこんな演出をしなくても、と全く思わないでもない。
 でも、そんな気持ちは、ほんの1パーセント。あとの99パーセントは、行け!行け!と私をうながす。それには少し理由がある。

 "言わなくてもわかる"―――とは、よく言われる言葉だ。確かに、長年連れ添った夫婦や親子がお互いを思う気持ちは、言わなくても通じているのかもしれない。
 でも、口にしなければ伝わらない思いも時にはあるだろうし、それにわかっていることでも、言ってもらったらもっとうれしいときだってある。
 また、例えば子どもが学校へ行くときに、台所でテレビを見ながら「いってらっしゃい」というよりも、玄関まで行って、ギューッと抱きしめて「いってらっしゃい」と送り出したほうが、気持ちは伝わるんじゃないかしら。
 思いを口にすることも、思いを形(行動)にすることも、どちらもとても大切なことだと思う。
 ・・・だから、3人の帰りを心から待ち望んでいる家族の気持ちを形にすると考えれば、この気合の入った演出も大いに「あり!」というわけなのだ。(笑)

というわけで、派手なかざりつけも無事に終了し、あとは「ただいま!」の声を待つばかり!

 早く、早く、会いたいな