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 この頃の大我の変身ぶりには目を見張る。言われなくても宿題はするし、毎朝弾むように登校するし、とにかくやる気に満ちている。
 これまでの大我は、"聞かれれば話す"といった程度でしか学校の話などしなかったのに、この頃は、ほとんど毎日、帰宅するやいなや学校のことをしゃべり始める。それも嬉々としてうるさいくらいに熱心に。
 大我の大変身は、4年生になって、担任の先生が変わってから始まった。大我の口ぶりから、今度の先生は元気な人らしい、と想像はしていたけれど、初めての授業参観で、実際の先生を見て圧倒された。驚くほど明るく、はつらつとした、エネルギッシュな先生で、そんな先生につられたのか、クラスの子どもたちも元気いっぱいだった。
 「たいちゃんの先生は明るいねぇ!」と言うと、我が意を得たり!とばかりに大我は話し始めた。クラスのみんなが元気になったこと。クラスにけんかが少なくなったこと。勉強が楽しくなったこと。みんなが挨拶するようになったこと。
 「どうしてそんなに変わったの?」と尋ねると、「先生のおかげ!」と、大我は即座に答えた。
先生のおかげ、などという言葉を、9歳の子にさらりと言わしめる先生っていったいどんな人なんだろう?興味深くて、はもっと聞いてみた。
 「たいちゃんは先生のどんなところが好きなの?」
 「いっぱいありすぎるよ!ぜんぶと言ってもいいかな!」
 「うーん。例えばどんなとこか教えて」
 「だってね、先生はおもしろいんだもん!いろんな話をいーっぱいしてくれる。それがめちゃくちゃおもしろい話なんだよ!休み時間は一緒に遊んでくれるし、授業をつぶしてドッジボールをすることだってあるんだよ!」
 「ふぅん。楽しそうだねぇ!」
 「そしてね、先生は、何でもほめてくれるんだよ。何をしても、だよ!ふつうだったらほめられないようなことでも、先生はいつもほめてくれる。そして、怒るのはすぐ終わるの!これがいいんだよねぇ!あっさりしてるんだよ。」
 「へぇ。ほんとにいい先生だねぇ!」
 「でしょ、でしょ!!」
 「みんなが挨拶するようになったって言ってたでしょ。それはどうして?先生が挨拶しましょうっておっしゃったの?」
 「ちがうよ。はじめは2〜3人しか挨拶していなかったんだよ。そしたら先生が、うれしーっ!とか、きもちいーっとか!ってすごく喜ぶから、なんかうれしくなって、みんなするようになったんだよ」
 聞けば聞くほど、すごいなあ!と思う。
 いろんな先生がいらっしゃる。
 どの先生もいい所があって、どの先生もみな一生懸命だ。子どもたちはいろんな先生方からたくさんのことを学んでいる。でも、人生の中で、こんなにも大好きな先生にめぐり合う事が出来たのは、大我にとって本当に幸せな事だと思う。
 私はどう?私はどんなお母さん?
 考えてみれば、ダメな所がいっぱいだ。
 ふうっ・・・。
 そんなことを考えている私に気づいたのか、やさしい大我はすぐに言った。
 「でもね、先生より、もっともっと好きな人がいるよ!」
 「え?」
 「おかあさんだよ!」

 自分が恥ずかしくなる。
 不完全な私を、こんなにも慕ってくれて、こんなにもギューッと抱きついてくれるんだ・・・。
先生を見習って、私も頑張らねば!