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 「のぶちゃん!」
 最近娘たちがやたらとそう口にする。

 はじめに言いだしたのは中3の二女。それからすぐに高3の長女。もちろん、時と場合に応じて"お母さん"と"のぶちゃん"をちゃんと使い分けては入るようだけれど、普段はたいてい"のぶちゃん"だ。
 いやな感じはないものの、変な感じもしないではない。だって、"のぶちゃん"と私を呼ぶのは、家ではだけだったのに。

 親と子の関係ってどんなものだろう?
 子どもが小さいうちは、文字通り、親と子ども、という感じだったけれど、子どもたちが大きくなっていくにつれて、それが微妙に変化していくようだ。
 いろんな話が対等にできる。喜びや悲しみを共有できる。時には相談に乗ってもらうことさえできる―――こうなると、「のぶちゃん!」と呼ばれても不自然な感じは全くない。
 でもそれは娘の場合に限ったことで、息子たちにとっては、どんなに大きくなっても、私はいつまでも"お母さん"のようだ。おもしろいなあ、と思う。

 「ねぇ、のぶちゃん、今日のおかずはなあに?」
 「まだ決めてないけど、今日はあんまり作りたくないんだよねえ・・・」
 「のぶちゃん、最近よく頑張ってるじゃない!今日もガンバレ!」
 そういい残して、長女はスタスタと去って行った。
 あれあれ、どっちが年上よ、と苦笑しつつ台所に立つと、長女が戻ってきて言った。
 「のぶちゃん!」
 「え?」
 「私に手伝って欲しいの?」
 「うんっ!」
 「しょうがないなあ、まったく!のぶちゃんは私がいないと、いっつもダメなんだから」
 「でへ!」
 「でも、玉ねぎはのぶちゃんが切るんだよ!わかった?」
 「はぁい!」
 私の背より高くなった娘と二人並んで台所に立つ。

 子どもが大きくなるのって・・・いいなぁ!