絵日記トップページへ
   
   
 

 
 

 小さい子どもたちはしばしば、単語の中の一部分だけをさかさに言う。
 例えば、おすくり(お薬)、おかさな(お魚)、がじゃいも(じゃがいも)、まきどもし(巻き戻し)、などなどなど・・・。
 わが家では、一心不動がちょうどその時期で、おもしろい言葉を口にしては家族を和ませてくれている。
 中でも最近の大ヒットは、不動の発した「ばんがれ!」という言葉だ。
 少し前、学校へ出掛るお兄ちゃんたちを、玄関で見送っていた時のことだった。
 「みんな、今日も頑張れ!」と声をかけた私の真似をして不動が言ったのだ。
 「ばんがれ!」
 その瞬間、その場にいたみんなの顔が、いっぺんに笑顔に変わった。
 「ふうちゃん、もう一回言って!」
 種恵が催促すると、不動はうれしそうな顔で「ばんがれ!」と言う。
 「もう一回!もう一回!」
 大我が催促すると、不動はまた「ばんがれ!」と応える。
 「かわいーっ!」
 「ふうちゃん、かわいーっ!」
 口々に言いながら、皆一様に満面の笑顔で出て行った。

 以来どの子も、不動から「ばんがれ!」と見送ってもらうのを心待ちにしているようなのだ。
 今朝も玄関で天童が言っていた。
 「ふうちゃん、ばんがれって言ってよ!」
 不動が「てんちゃん、ばんがれ!」と言うと、天童は、「じゃ、ふうちゃん、行ってくるね!」と本当に気持ちのいい笑顔で出掛けて行った。
 
 もうしばらくたったら不動も、「がんばれ」と正しく言えるようになるだろう。でもそれまでは、不動のこの愛らしい言葉を、家族みんなで楽しんでいたいと思っている。